福島県知事選から読み解く内堀県政の展望
医療ジャーナリスト
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1967年福島県生まれ。1990年千葉大学文学部行動科学科卒業。同年福島民友新聞社入社。マイアミ大学医学部移植外科、フィリピン大学哲学科などの客員研究員、国会議員公設秘書を経て、2011年よりフリー。
いわゆる「原子力ムラ」と利害関係のない市民や科学者が、放射能の健康被害や予防、原発事故の影響を話し合う「市民・科学者国際会議」が10月12日、東京都内で開かれた。震災から半年の9月11、12日に福島県立医大でICRPやIAEAなどの国際機関の研究者らによる「国際専門家会議」が福島市で開かれたが、「市民・科学者国際会議」は国際専門家会議は「内部被ばくや低線量被ばく問題を軽視している」との批判的な立場から、NPOや市民レベルで研究し情報発信していく目的があるとして開催した。NPOセイピースプロジェクト、福島市の市民放射能測定所などの共催。
会議では崎山比早子氏(医学博士、高木学校メンバー)、沢田昭二氏(物理学博士、名古屋大学名誉教授)のほか、松井英介氏(医師、岐阜環境医学研究所所長)、セバスチャン・プフルークバイル氏(物理学博士、ドイツ放射線防護協会会長)らが講演をした。
プフルークバイル氏は、チェルノブイリ原発事故の研究などから、事故から4年後の90年に子どもの甲状腺がんが急増したことや、子どもだけでなく大人の甲状腺がんのほか、死産や小頭症、先天性奇形の比率も高くなっていることを指摘。「ヨウ素配布は44歳以下」と勧告した理由については、現地ではヨウ素剤を購入する予算は原発事業者が準備するためなどと説明した。
参加者による円卓会議もあり、チェルノブイリ原発事故における研究や調査を基に、低線量であっても内部被ばくの危険性があること、福島県の県民健康管理調査の問題点、市民のイニシアチブによる調査と情報提供について、意見を交換した。
このほか、屋根に積もったセシウムの影響で、同じ市内の線量の低い地域に移らざるを得なくなった福島市渡利の認可外保育園「こどものいえ そらまめ」の除染作業の状況なども加えて、現地で取材を続ける医療ジャーナリストの藍原寛子氏が報告する。