[マル激スペシャルウィークin沖縄]『東京政治』への不信感の根底にあるもの
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米兵による性的暴行事件について沖縄県の玉城デニー知事が8月7日、日本外国特派員協会で会見を行い、事件を県に通報しなかった日本政府や県警に対して情報共有を徹底するよう要請したと述べた。
米空軍嘉手納基地の兵士は2023年12月24日、沖縄県内の公園から少女を自宅に連れ去り、性的暴行を働いた罪に問われ、今年3月27日に那覇地検によりわいせつ誘拐と不同意性交の罪で起訴されていた。外務省は3月27日に米エマニュエル駐日大使に抗議していたが、政府や沖縄県警などから沖縄県への情報提供はなかったという。沖縄県は6月25日、報道により事件を把握したとしている。
その後、5月26日にも別の在沖縄米海兵隊員が女性への不同意性交致傷の疑いで逮捕されていたことが明らかになった。外務省はこの事件についても6月12日にエマニュエル大使に抗議していたが、沖縄県に連絡はなかった。いずれの事件も被害者のプライバシー保護などを理由に公表されていなかった。
1995年に発生した沖縄米兵少女暴行事件を受けて、米軍人による事件・事故が発生した際の通報の手続きが1997年に日米合同委員会で取り決められた。その取り決めでは米軍人による犯罪があれば、日本政府は速やかに県に通知することになっていた。しかし今回の事件はいずれも政府が事件を把握していながら、県には伝達されていなかった。玉城知事は「県には県民の安全を守る責任がある」として、今回のような事件が発生した場合は速やかに米軍や日米両政府に事件の再発防止を求め、地域住民に安全確保のための周知を図る必要があるため、県への通報を徹底するよう外務省や沖縄県警に対して強く要請したと述べた。
沖縄県ではこれまでも米軍関係者による性犯罪が繰り返されてきた。玉城知事は「女性の人権や尊厳をないがしろにする悪質な犯罪で、断じて許すことはできない」とした。
玉城知事はまた、1972年の本土復帰後も日本国内の米軍基地の7割以上が沖縄に集中していることを改めて強調し、米軍基地が県の産業振興や生活環境を阻害していると訴えた。