渦中の彼らは日本の自己責任騒動をどう見ていたのか
ジャーナリスト
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ジャーナリストの安田純平氏が、外務省からパスポートの再発給を拒否されたのは違法だとして発給拒否処分の取消と旅券の発給を求めた裁判で、東京地裁は1月25日、発給拒否処分の取り消しを命じる判決を出した。
安田氏はシリアで武装勢力に3年4カ月拘束された後、2018年に解放され帰国し、パスポートの再発給を申請した。しかし、安田氏が2012年に取材のためにシリアに入国後、出国手段を断たれたため、やむを得ずトルコに正規の国境ではないルートで入国したことから、トルコは安田氏を5年間の入国禁止措置としていた。
外務省は、旅券法13条で「渡航先に施行されている法規によりその国に入ることを認められない者」に旅券発給をしないことができるとしていることを根拠に、パスポートの再発給を拒否していた。
判決後に記者会見を行った安田氏は、シリアから帰国後、旅券が発給されないまま5年が過ぎたが、ようやく一区切りついたと語り、処分取消の判決を歓迎した一方で、自身の旅券の発給可否の問題ではなく、外務大臣の裁量でいつでも好きなように発給拒否ができてしまうことが問題だと指摘した。
安田氏はまた、トルコ以外の国の旅券発給を求めていたが、裁判所はトルコと近接する国などに渡航した場合に、トルコとの信頼関係を害する可能性があることから、外務大臣の旅券発給の裁量を認めるべきだとして、発給の義務付けは出来ないと結論づけた。