裏金が作り放題の政治資金規正法の大穴を埋めなければならない
神戸学院大学法学部教授
弁護士、元検事
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1955年島根県生まれ。77年東京大学理学部卒業。民間企業勤務を経て80年司法試験合格。83年検事任官。東京地検、広島地検、長崎地検、東京高検などを経て2006年退官。08年郷原総合法律事務所(現郷原総合コンプライアンス法律事務所)を設立。10年法務省「検察の在り方検討会議」委員。11年九州電力やらせメール事件第三者委員会委員長などを務める。著書に『“歪んだ法”に壊される日本』、『「単純化」という病』など。
自民党のパーティ券裏金問題をめぐって、立憲民主党の「自民党派閥裏金調査チーム」が12月26日、国会内でヒアリングを開催し、先週に続き郷原信郎弁護士から政治資金規正法の改正案についての提言や法務大臣の指揮権などについて説明を受けた。
先週のヒアリングで、現行法の下で政治家が複数の資金管理団体を保有することがもたらす問題点を指摘した郷原氏は、そもそも政治資金規正法21条の2で政党から政治家個人に対する寄付には政治資金収支報告書への記載義務が課せられていないことが、構造的に不透明な金銭な流れを発生させてしまっていると語り、政治資金規正法改正の必要性をあらためて強調した。
その上で郷原氏は、小泉龍司法務大臣が二階派を離脱したものの、依然として検察に対する指揮権を持つ法務大臣の職に留まっていることは問題であり、辞任すべきだと述べた上で、自民党全体が検察の捜査の対象となっている現状では、民間から法務大臣を起用することが望ましいとの考えを示した。