2023年06月24日公開

日本のメディアがこれまで性暴力報道に消極的だった理由

プレスクラブ プレスクラブ

完全版視聴について

現在のページで完全版をご視聴いただけます
完全版視聴期間
(期限はありません)

概要

 元朝日新聞記者で現在東京大学大学院の客員教授を務める河原理子氏は、6月22日の記者会見のなかで、ジャニー喜多川氏(本名・喜多川擴=2019年7月9日死去)による性加害事件がなかなか社会的な問題として扱われてこなかった背景に、そもそも日本のメディアが性暴力報道に消極的だったという背景があると語る。

 特に新聞の性暴力報道に関しては、「伏せることが被害者のため」という考え方から「強姦」のような直接的な表現が避けられた結果、被害の深刻さがうやむやになってきた。しかし、それは被害者に寄り添う人権意識が欠如していた結果であり、そうした基準そのものが当事者意識が希薄な男性社員たちによって作られたものだったと河原氏は語る。

 また、「事実確認の難しさ」、「取材そのものの難しさ」、「意識の壁」などの困難が伴う性暴力報道はトラウマ取材の根幹であり、災害自死いじめ戦争紛争拷問などの取材などと共通する配慮が必要であることを指摘した上で、こういった取材にあたるためのトレーニングの重要さを強調した。

カテゴリー

ディスカッション

コメントの閲覧、投稿は会員限定の機能です

月額1100円で過去全ての放送を視聴。
月額550円で最新放送のみ視聴。

毎週の最新放送の視聴、会員限定放送の視聴、コメントの閲覧と入力が可能になります。>入会について