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文化社会学的な視点から日本の芸能界の諸問題について数多くの情報を発信しているジャーナリストの松谷創一郎氏が6月15日、日本記者クラブで会見を行い、ジャニーズ事務所の性加害問題とその背景となる芸能界の特異な体質などについて、歴史的な経緯とともに解説した。
松谷氏によると、ジャニーズ事務所はジャニー喜多川氏をトップに昭和的な「タテ型組織」を形成している点や、未だに事務所を脱退したタレントを起用しないようメディアに圧力をかけ、それが公正取引委員会から注意を受けたこと、過度のCD依存によりストリーミングサービスへの参入が遅れていることなど、全般的に特異な伝統と構造を持つ芸能界の中にあっても、特に異端な存在であるとの見方を示した。
また、ジャニーズ事務所ととりわけ放送局との間の癒着関係の実態を指摘した上で、ジャニーズに過度に依存するテレビ局がジャニーズ事務所の意向に忖度せざるを得ない構造的な問題の存在にも触れた。
今後の対応について松谷氏は、ジャニーズ事務所は社風の改善や幹部の刷新などを行い、情報をオープンにしていくことが必要だが、それが行われたとしても今回のネガティブなイメージは容易には払拭できないことや、Kポップなどとの競合によってファンを奪われていることなどから、中長期的な弱体化は免れないとした上で、スポンサー企業も現契約が終了するタイミングで契約を打ち切るところが出てくる可能性があるとの見方を示した。