ロシアとアメリカは新たな冷戦に突入しようとしているのか
東京大学先端科学技術研究センター特任助教
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鳩山由紀夫元首相が4月22日、外国特派員協会で記者会見し、クリミアを訪問した真意を明らかにした。
日本政府の意向に反して3月10日から12日までクリミアを訪問したことについて、鳩山氏は「北方領土問題の解決に向けた思いがあった」として、日本がアメリカに追随する形で対露制裁に加わっていることのぜひを確認することが、主たる目的だったと述べた。
日本政府は2014年2月のウクライナの政変に便乗する形で、クリミアがロシアを後ろ盾に住民投票を行い、ロシアへの編入を決めたことを「力を背景とする現状変更である」として、承認しない方針を示している。その一環として、日本人がロシアのビザを取得してクリミアを訪問することが、ロシアの主権を既成事実化する意味があるとの理由から、鳩山氏に対し、クリミア訪問を断念するよう働きかけていた。
鳩山氏はまた、日本が対露制裁に加わったことで、北方領土問題の解決の望みが遠のいたと指摘。「本当に経済制裁を行う必要があったのか、現地に行って見たいと思った」と述べた。
元首相の役割とは何かを問われた鳩山氏は、外交の分野で「元首相としてやるべきことがある。元首相ということだけで、各国の指導者に会える。そういった方々に会って、現在の日本政府にできないことをやるのが元首相の責任だ」と語り、これからも外交分野で独自の活動を続けていく意向を明らかにした。