どうするNHK。これからも公共放送を続けたいのなら統治体制を根本から変えるしかない
専修大学ジャーナリズム学科教授
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元経済産業官僚の古賀茂明氏がテレビ朝日「報道ステーション」の生放送中に政権批判をしたことが波紋を拡げ、自民党が放送局の幹部を呼びつける事態に発展している問題で、渦中の古賀氏が4月16日、外国特派員協会で会見し、自民党の放送への介入は放送の自立を定めた放送法の違反に当たるとの見方を示した。
古賀氏は3月27日、テレビ朝日の報道番組「報道ステーション」で、政権批判を続けたことで政府から圧力がかかり、当社の会長らの意向で自身が降板させられることになったと発言し、司会の古舘伊知郎氏と生放送中に口論になっていた。
これを受けて菅官房長官が3月30日、この放送が「公共の電波を使った報道として極めて不適切」と指摘し不快感を露わにしたほか、自民党の情報通信戦略調査会がテレビ朝日の幹部を17日に呼び出す方針を発表していた。この行為について古賀氏は、放送番組が誰からも干渉・規律されないことを規定する放送法3条の違反に当たると批判した。
また、日本は放送局に対する免許を政府機関である総務省が直接付与する制度のために、放送局が政府や与党に対して弱い立場に置かれていると指摘し、テレビ朝日は自民党からの呼び出しには応じるべきではないとの考えを示した。
自民党の情報通信戦略調査会はNHKの報道情報番組「クローズアップ現代」に「やらせ」があったとことが指摘されていることを受けて、テレビ朝日の幹部と並びNHKの幹部も呼びつけている。