自民党に歴史的大敗をもたらした民意を読み解く
慶應義塾大学名誉教授
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装いを新たに再スタートを切った新番組永田町ポリティコ。この番組では政治ジャーナリストの角谷浩一とジャーナリストでビデオニュース・ドットコム代表の神保哲生が、最新の政治状況とその背景や舞台裏などを議論していく。
第1回目の今回は、国民の強い反対を読み違えた安倍元首相の国葬の強行に始まり、目を覆うばかりの稚拙な旧統一教会問題への対応、そのさなかに政治未経験の長男の唐突な秘書官への任命等々、政治の初心者かと疑いたくなるような拙い政権運営が続いている岸田政権に、今一体何が起きているのか。またそのような状況下で政権の支持率は急落し、従来の基準では既に危険水域に入っているとまで言われているにもかかわらず、一向に岸田降ろしやポスト岸田に名乗りをあげる政治家が現れないのはなぜなのかなどについて、角谷浩一と神保哲生が議論した。
過去10年にわたり自民党政治のそして日本の政界の中心にいた安倍晋三元首相の不慮の死により、後継が決められない党内最大派閥の安倍派は身動きがとれず、明確なポスト岸田候補も現れていない。かといって野党は野党で本気で政権を取る気概が感じられないような内向きな動きが続いている。そして何よりも、当面は国政選挙がない現在の状況下で、特にポスト岸田の待望される後継候補がいるわけでもないのに、無理に岸田降ろしを仕掛けようという野心のある政治家が不在だ。
後継候補不在の党内事情と、野党のだらしなさに助けられて当面岸田政権は安泰かもしれないが、現在のような政権運営では大きな仕事は期待できない。不安定化の度合いを増す国際情勢と空前の円安に、この政権が本当に対応できるのか不安を感じ始めている人も多いはずだ。
旧統一教会問題は地方政界に飛び火する様相を呈しており、来年4月には統一地方選が予定されている。今さら言うまでもないが、常に生き馬の血を抜く権力闘争が水面下で繰り広げられている永田町は、一寸先は闇だ。このまま無様な政権運営を続けていると、大きなサプライズが待っている可能性は否定できない。
角谷浩一と神保哲生が議論した。