国葬と旧統一教会問題に揺れる永田町に今起きていること
政治ジャーナリスト
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1961年神奈川県生まれ。85年日本大学法学部新聞学科卒業。東京タイムズ記者、「週刊ポスト」、「SAPIO」編集部、テレビ朝日報道局などを経て1995年より現職。
これまで河野太郎、岸田文雄、高市早苗、野田聖子の4候補がテレビ上で活発な政策論争を繰り広げることで、自民党の支持率も回復してきている。しかし、連日テレビは総裁選関連のニュースを時間を割いて報じているが、総裁選挙の投票権は日本の人口の1%にも満たない公称110万人の自民党員と、382人の自民党所属の国会議員にしかないため、われわれ一般の国民は選挙の帰趨を見守るしかない。
そうした中で行われる総裁選挙を、われわれ一般国民はどう見たらよいのだろうか。
政治ジャーナリストの角谷浩一氏は、現在の自民党は安倍、麻生元首相が率いる2つの派閥に強い影響力があるため、各候補とも「安倍政治を終わらせる」などのスローガンを掲げて選挙に勝ち残ることは困難だが、各候補とも2A(安倍、麻生)を中心とする一握りの長老議員に支配されている党の現状がいいとは思っていないと語る。しかし、総裁選に勝ち総理・総裁の地位に就いた時、本当に自分がやりたいことを実行するチャンスが訪れる。その時に新総裁の党改革の本気度が試されると角谷氏は言う。その意味で、総裁選出直後に行われる党の役員人事が、それを見極める上での重要な試金石になる。
もし新総裁が旧態依然たる自民党の政治体質を引きずるような人事シフトを敷くようであれば、総裁選を通じて国民の支持率を回復した自民党はたちまち勢いを失い、間もなく行われる総選挙で国民の厳しい審判を受けることになるだろう。総裁選に投票権がない99%の一般国民にとって自民党の総裁選の意味は、新総裁の党改革への本気度を見極める機会を与えてくれると語る角谷氏に、ジャーナリストの神保哲生が聞いた。