日本が原発依存から脱却すべきこれだけの理由
原子力資料情報室事務局長
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1966年東京都生まれ。88年日本大学経済学部経済学科卒。89年、編集プロダクション入社。豪州の邦人誌『日豪プレス』などを経て95年より現職。共著に『検証 福島原発事故・記者会見—東電・政府は何を隠したのか』、著書に『検証 福島原発事故・記者会見2—「収束」の虚妄』など。
福島第一原子力発電所で放射線レベルの高い汚染水が海に流出している問題で、東京電力は8月2日、2011年5月から2013年7月の2年2か月の間に20兆〜40兆ベクレルの放射性トリチウムが地下水を通じて海に流出したとの試算結果を発表した。
東京電力は、事故以前から定期点検などで原子炉内の水を抜く際に放射性の汚染水を薄めて海に放出しており、今回の流出量は規制の基準内だったと説明しているという。
また、福島第一原発の建屋内には循環している冷却水とは別に地下水が流れ込んでいるため、一日に約400トンの汚染水をタンクに移して原発敷地内に保管しているが、その保管場所の確保も困難になってきているようだ。東京電力は来年までに40万トン分のタンクの保管場所を敷地内に確保し、その後2〜3年かけて70万トン分までの増設を予定しているというが、2年前の原発事故発生以来、東京電力を取材してきたライターの木野龍逸氏は、重さ1000トンにも上るタンクをそれだけの数設置する上で必要となる地盤強度の調査も間に合っていない状況だと指摘する。
次第に明らかになってきた福島第一原発からの汚染水の流出の実態について、木野氏に聞いた。