ハリス対トランプはアメリカに何を問うているのか
マル激 (第1217回)
ゲスト西山隆行
成蹊大学法学部教授
成蹊大学法学部教授
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アメリカの調査機関ピュー・リサーチ・センターが7月18日に公表したアメリカと中国に対する国際的な世論調査で、アメリカが世界一の超大国としての地位を急速に失いつつあることが明らかになった。
ピューリサーチが、今年3月から5月までの間、世界39ヶ国で約3万7700人に対して行った調査によると、「世界一の超大国はどこか」という問いに対し、中東では中国と答えた人の割合が45%で、アメリカと答えた人の21%を上回った。また、アジア、アフリカ地域でも中国と答えた人の割合がアメリカに肉薄していることがわかった。
アメリカと中国それぞれに対してどの程度の好感度を持っているかとの質問に対しては、日本の中国に対する好感度は5%と、調査した39か国中最低だった。一方、日本のアメリカへの好感度も69%にとどまり、85%だったフィリピンや78%だった韓国など他のアジア諸国と比較して、低い水準にあることがわかった。
一人あたりGDPなど経済的な指標ではまだ米中間には大きな差がある。にもかかわらず、既に世界ではアメリカが中国に抜かれていると見られ始めているのはなぜか。世界のモラルリーダーとしてのアメリカの地位が揺らぎ始めた理由を、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。