沖縄密約をすっぱ抜いた西山太吉氏がわれわれに残した宿題
マル激 (第1146回)
ゲスト春名幹男
ジャーナリスト
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沖縄県の翁長雄志知事が5月20日、日本記者クラブと日本外国特派員協会で相次いで記者会見を行い、安倍政権が進める名護市辺野古の米軍基地建設の中止をあらためて訴えた。
「沖縄は今日まで、自ら基地を提供したことは一度もなく、銃剣とブルドーザーで基地に変わっていった。自ら土地を奪っておいて、老朽化したから、辺野古が唯一の解決策だ、嫌なら代替案を出せという話をすること自体が日本の政治の堕落だ。」翁長知事はこのように語り、「普天間の危険性の除去」を理由とした辺野古への移転計画の不当性を指摘した。
しかし、2つの会見で翁長氏が繰り返し強調した点は、現在の日本政府が進めている新たな日米安保体制の危うさと、日本政府がこと安全保障に関しては当事者能力を持っていないように振る舞っていることだった。
「新辺野古基地ができなくなった場合の日米安保体制、日米同盟の危うさが、私には見えてきます。私は自由民主党出身ですから、日米安保の大切さはよくわかります。」元々自民党出身で日米安保体制を重視する立場の翁長氏は、現在の日本政府の対米従属ぶりに対する不安を隠さなかった。
翁長知事の2つの会見から見えてきた沖縄の真意を、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。