映画が描く「つまらない社会」とその処方箋、そしてつまらなそうな自民党総裁選が問うもの
マル激 (第1221回)
完全版視聴期間 |
2020年01月01日00時00分 (期限はありません) |
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5週目の金曜日に特別企画を無料放送でお届けする恒例の5金スペシャル。今回は、映画評論家の寺脇研氏をゲストに迎え、映画特集を生放送でお送りした。
番組の前半で取り上げたのは、今年の米アカデミー賞で元夫婦監督による対決が話題を集めた『アバター』(ジェームズ・キャメロン監督)と『ハート・ロッカー』(キャスリン・ビグロー監督)。アメリカ在住の映画評論家・町山智浩氏も電話出演で参加し、片や最新3D技術を駆使した戦争アクション、片やドキュメンタリータッチのイラク戦争映画を通じて、そこに描かれる反省的なアメリカのセルフイメージを読み解きながら、傷ついたアメリカがどのように自己回復を図ろうとしているかについて語った。
後半のテーマは打って変わって今の日本が抱える問題について議論。現在公開中の日本映画『ソラニン』(三木孝浩監督)に見る、日本の若者たちの閉塞感、先の見えない不安感はどこから来るものなのか。韓国映画の『息もできない』(ヤン・イクチュン監督)とメキシコ映画の『闇の列車、光の旅』(キャリー・ジョージ・フクナガ監督)と対比しながら、日本映画の貧しさを通して、社会が豊かになることで失われていくものについて考えてみた。