映画が描く「つまらない社会」とその処方箋、そしてつまらなそうな自民党総裁選が問うもの
マル激 (第1221回)
完全版視聴期間 |
2020年01月01日00時00分 (期限はありません) |
---|
5週目の金曜日に特別企画を無料放送でお届けする「5金スペシャル」。今回は、9か月ぶりの映画特集をお送りする。
今回取り上げた作品は、新聞記者を主人公とした『消されたヘッドライン』(ケヴィン・マクドナルド監督)、名前の通りブッシュ大統領を描いた『ブッシュ』(オリバー・ストーン監督)、ミッキー・ローク主演の『レスラー』(ダーレン・アロノフスキー監督)、そして、クリント・イーストウッド監督の『チェンジリング』と『グラン・トリノ』の計5本。
いずれも、アメリカ映画が元気を取り戻しつつある様子が感じられる作品だ。特にクリント・イーストウッド監督の2作品は、ブッシュ政権の迷走で方向性を失いつつあったアメリカの保守主義が、今改めてその方向性を再確認しようとする姿勢が見て取れる。アメリカの保守主義再興の本物度を考えた。
また、上記の作品の多くが社会問題は「システム」ではなく、「個人」に問題の根源があるという立場に立って、社会問題を描いている点が共通している。単にシステムを変えても、所詮最後は個人個人がしっかりしていなければ、問題は無くならないということのようだ。そのことの意味を日本にも当てはめて考えてみた。