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2008年09月13日公開

自民党の本気度、民主党の本物度を検証する

マル激トーク・オン・ディマンド マル激トーク・オン・ディマンド (第389回)

完全版視聴について

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完全版視聴期間 2020年01月01日00時00分
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ゲスト

1968年福岡県生まれ。92年都留文科大学文学部卒業。富士屋ホテル、NHKなどを経て、94年衆議院議員鳩山邦夫の公設秘書となる。99年ニューヨークタイムズ東京支局記者、02年よりフリー。著書に『官邸崩壊』、『ジャーナリズム崩壊』など。

著書

概要

2代にわたり総理が政権を放り出したかと思うと、出来レースよろしく演出ばかりがやたらと目立つ総裁選を平然と繰り広げる自民党。他方、党内には小沢代表の党運営への異論が燻っているにもかかわらず、黙っていれば政権が転がり込んできそうな予感から、誰一人として代表選挙に名乗りを上げることさえできない民主党。日本の政治は一体どうなってしまったのか。
 自民党の総裁選は、麻生太郎幹事長の一人勝ちが既定路線のようだが、告示日直前に他の4人が次々と名乗りを上げ、一見賑やかな総裁選となった。何と言っても、日本の次の総理大臣を選ぶ選挙だ。候補者たちは連日テレビに出演し、各地で街頭演説を行うことで、相応のメディア露出を確保しているようだ。少なくとも民主党の小沢代表の再選のニュースを打ち消すことには成功しているようだが、ジャーナリストの上杉隆氏は、これは決して自民党にプラスには作用しないだろうと予想する。なぜなら、この総裁選が茶番であることは誰の目にも明らかだからだ。
 上杉氏によると、総裁選は告示と同時に決まったも同然だったという。上杉氏が告示日に各候補の出陣式を取材したところ、各陣営に集まった国会議員及びその代理人の数は、麻生氏が165人だったのに対して、他の4人の候補者はいずれも20人前後だったという。
 また、一見盛り上がっているかに見えるメディアの総裁選報道も、実際はメディア各社は半ば仕方なく自民党からの仕掛けに乗っているだけで、実際記者達はしらけているし、コメンテーターの多くは平然と「茶番」を口にしている。メディア露出には良い露出と悪い露出があり、単に露出が増えればいいと考えているかに見える自民党の判断は、裏目に出るだろうというわけだ。実際、総裁候補の街頭演説に人は集まっておらず、有権者が自民党に向ける視線は厳しいと上杉氏は予想する。
 しかし、他方で民主党は、そうした自民党の末期症状を目の当たりにしながらも、必ずしも有効な手だてを打てていない。党内には黙っていれば政権が転がり込んでくるのではないかとの楽観的な機運が根強く、盛り上がる自民党総裁選を横目で見ながら、有効な対抗策を打てずにいる感が否めない。
 そもそも民主党は、なぜ自分たちの政策をアピールする絶好の機会となるはずの代表選で、小沢代表を無投票で再選させたのか。上杉氏は、民主党内には新進党時代に羽田孜氏と小沢一郎氏が代表を争った末にできた亀裂が党を分裂に招いた経緯がトラウマになっているためだと語る。民主党の中堅以上の議員にはその過ちを繰り返したくないとの思いが強く、総選挙を前に党の結束を最優先したのだと言う。しかし、果たしてこの選択が有権者の理解を得られるかどうかは、まだ未知数だ。

もはや茶番であることが明白となった総裁選にあって、上杉氏は小泉純一郎元首相の支持を得た小池氏の動きだけは今後も要注意だと指摘する。小泉氏や中川秀直元幹事長率いる「上げ潮派」の支援を受けた小池氏が、総裁選で予想以上に健闘すれば、今後の政局で台風の目となる可能性が俄然高くなる。民主党の中にも、田中真紀子氏とのタッグで小泉政権が大ブームを引き起こした悪夢を、小池、小泉のコンビが再び引き起こすのではないかと恐れる声は大きい。
 フリーの立場で政治の第一線の取材に奔走する上杉氏を迎えて、自民、民主両党の実情と、政治の実態を伝えようとしない「記者クラブ」問題について議論した。

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