違憲のハンセン病療養所「特別法廷」判決が揺るがす死刑制度の正当性
弁護士、菊池事件弁護団共同代表
食品安全委員会が、月齢20ヶ月以下の牛のBSE検査の免除を容認する答申を出し、アメリカ産牛肉の輸入に道が開かれた。いや、少なくともニュースではそう報じられている。しかし、食品安全委のプリオン専門調査会の委員を務める山内一也東大名誉教授(感染症研究)は、それは誤解であり、行政とメディアによるトリックだと言う。山内氏ら専門委員は、国から20ヶ月以下の牛の検査を廃止した場合、今よりどの程度BSEの感染リスクが増大するかを諮問され、それ自体は非常に低いことを認めたが、それと同時に全頭検査の中止には反対の意見を明確に提示したという。現時点ではまだ輸入肉骨粉の状況が100%把握できていないことや、特定危険部位の除去がどの程度徹底されているかも、十分確認されていないと判断したからだ。
しかし、驚いたことに、その問題は今回は諮問されていないという理由から、科学者たちのそうした意見は答申には含まれなかったというのだ。科学者たちが中立的な立場から議論を続け、合意した時に初めて検査が緩和されるという説明は、実は嘘だったのだ。
日本の牛肉は大丈夫なのか。今回の決定によって輸入再開にまた一歩近づいたとされるアメリカ産の牛肉は、どの程度安全なのか。日本におけるプリオン研究の第一人者山内教授とともに、牛肉の安全についてあらためて考えた。
他、ライブドア問題続報、尊厳死について、懸賞クイズ抽選など。