検察の裏金疑惑に見る日本指導層の病理
マル激 (第116回)
ゲスト三井環
元大阪高検公安部長
元大阪高検公安部長
検察の裏金疑惑を告発していた三井環氏に、2月1日実刑判決が下った。三井氏自身は以前にこの番組に出た際にも、容疑の内容そのものを否定しているが、百歩譲ってそこに何らかの犯罪要件が成立していたとしても、三井氏の容疑は20数万円程度の接待だの、住んでいない住所に住民票を移しただのといった、微罪も微罪、社会通念上は到底犯罪とは呼べないようなものばかりのように思われる。
しかし、検察は三井氏が検察の裏金疑惑に関して実名でテレビインタビューを受けることになっていた日の朝、三井氏をこの超微罪で逮捕し300日を越える拘留を続けた。そうした上での今回の判決だった。しかし、勝訴に絶対の自信を持っていた三井氏及び弁護団の予想を裏切って、大阪地裁は三井氏に実刑判決を下した。
はたしてこの判決は妥当なものなのか。その裁判所さえもが判決の中で、裏金疑惑の糾明が必要であると指摘しているにもかかわらず、南野法相は調査の必要無しとしていることを、われわれはどうみるべきなのか。検察のトップにまで及ぶ「調査活動費」裏金疑惑問題と三井氏に対する今回の判決の意味するところを、三井氏とともに考えた。