私のやろうとしたことは間違っていなかった
前内閣総理大臣・衆議院議員
1947年東京都生まれ。69年東京大学工学部計数工学科卒業。76年スタンフォード大学大学院博士課程修了(工学博士)。81年専修大学経営学部助教授などを経て、86年衆院初当選(自民党)。93年自民党を離党、新党さきがけ結成に参加。細川内閣で官房副長官。96年旧民主党結党、菅直人氏と共同代表に就任。98年新民主党結党。09年第93代内閣総理大臣に就任。10年6月に辞任。当選8回(北海道9区)。
国会で憲法論議が本格化している。しかし、各政党の主張からは、誰のための、何のための憲法改正かが見えてこない。
先日「新憲法試案」を著した鳩山由紀夫衆議院議員は、憲法論議を9条問題に終始するのではなく、国と地方の関係を再構築するチャンスと捉えるべきだと主張する。中央に対する地方の従属関係を無くし、自治体が幅広い決定権を有する「地域主権の確立」こそが自らの試案の大きな特徴だとする鳩山氏は、市民がこれからの日本の指針としての憲法論議を身近な問題と認識することが必要だと説く。
憲法を変えることは、何を意味するのか。改正のないまま憲法解釈で自衛隊を保有し海外派遣までしている日本のこれからの課題とは何か。憲法シリーズ『憲法のゆくえ』第一弾は、鳩山由紀夫衆議院議員とともに、憲法改正のあるべき姿を考えてみた。