違憲のハンセン病療養所「特別法廷」判決が揺るがす死刑制度の正当性
マル激 (第1233回)
ゲスト徳田靖之
弁護士、菊池事件弁護団共同代表
弁護士、菊池事件弁護団共同代表
ブッシュ政権を手厳しく批判したマイケル・ムーア監督のドキュメンタリー映画「華氏911」の公開が、日本でも始まった。
アメリカ在住の映画評論家町山智浩氏は、ブッシュ政権の性格やイラク戦争の実態など、これまで主要メディアが報じてこなかった重要な事実が、この映画によって多くのアメリカ人に知らされたという意味で、この作品を高く評価する。
確かに、11月にブッシュ政権への信任を問う大統領選挙を控えたアメリカでは、この映画の持つ意味は大きいのかもしれない。しかし、われわれ日本人は、それと同じような視点からこの映画を見ていて本当にいいのだろうか。「ブッシュ問題」と「アメリカ問題」を分けて考える必要があるのではないだろうか。ケリーが大統領になれば、本当に問題は解決するのか。
『華氏911』が問いかける「ブッシュ問題」と、あえてこの作品が踏み込むことを避けているかにみえる「アメリカ問題」について、考えてみた。