日本は次の感染症への備えはできているか
弁護士
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1949年東京都生まれ。血友病のため幼少期から関節内出血を繰り返し、輸血などの治療をつづけてきた。80年代初頭、アメリカ製の非加熱濃縮血液製剤からHIVに感染、85年に自らの感染を知る。89年薬害東京HIV訴訟に原告の一人として参加、96年和解成立。97年薬害エイズの当事者支援のための「はばたき福祉事業団」を設立し、理事長に就任。2006年社会福祉法人に認可。
ハンセン病、エイズ、新型インフルエンザ等々。感染症に対する偏見・差別の問題が繰り返し問題とされてきた。今回の新型コロナウイルス感染症についても、感染者や感染疑いのある人、医療関係者などに対する偏見・差別が報道されている。
1980年代、輸入血液製剤からエイズウイルスに感染した被害者の大平勝美氏は、社会全体がエイズパニックとなるなか、もっとも医療を必要としている患者を大切にしない社会のあり方に疑問を持ち、その後も、当事者団体の理事長として発言を続けてきた。
その大平氏は今回の新型コロナウイルス感染症に対する国の施策は、過去の失敗から教訓を学んでいないと厳しく指摘する。なぜ感染症に対する偏見はなくならないのか、政府が行うべき施策とは何で、課題は何か、はばたき福祉事業団理事長の大平勝美氏に、ジャーナリストの迫田朋子が聞いた。