コロナを克服するためにはリスク・コミュニケーションの建て直しが急務だ
マル激 (第1036回)
ゲスト吉川肇子
慶應義塾大学商学部教授
慶應義塾大学商学部教授
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1959年島根県生まれ。82年京都大学文学部卒業。88年京都大学大学院文学研究科単位取得退学。99年博士(文学)。慶應義塾大学商学部助教授、准教授を経て、2011年より現職。著書に『健康リスク・コミュニケーションの手引き』、共著に『危機管理マニュアル どう伝え合う クライシスコミュニケーション』など。
全国一斉休校や入国制限強化など、新型コロナウイルス対策が次々に打ち出されているが、政府はその理由や目的を正しく説明できているだろうか。また、その伝達方法や情報提供は今のままでよいのだろうか。
リスク・コミュニケーションが専門の吉川肇子・慶応大学教授は、人々がリスクを正確に受け止め、自らの行動を選択できるような状況に必ずしもなっていないのではないかとの懸念を示す。
そもそもリスク・コミュニケーションという考え方は、1980年代に民主的な背景のなかで登場した考え方で、テロ対策のような情報のコントロールを伴うクライシス・コミュニケーションとは一線を画すものだと吉川氏は言う。
本来のリスク・コミュニケーションとはどうあるものなのか、新型コロナウイルスの脅威に晒された現在の課題は何かなどについて、この分野の第一人者の吉川氏にジャーナリストの迫田朋子がインタビューした。