あの手この手でマイナンバーカードの取得を強制すればするほど政府の信用は落ちていく
弁護士
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1953年埼玉県生まれ。78年東北大学法学部卒業。88年弁護士登録。専門は情報問題。「明るい警察を実現する全国ネットワーク」代表を兼務。2014年より政府情報保全諮問会議メンバー。共著に『秘密保護法 何が問題か――検証と批判』、『「マイナンバー法」を問う』など。
10月25日、閣議決定され、国会の提出された特定秘密保護法案については国民の知る権利への侵害などが問題視されている。政府は、国の安全保障を守るためには、一定の秘密権限は不可欠だと言うが、日弁連で秘密保全法制対策本部の事務局長を務める清水勉弁護士は、そもそもこの法案の真の目的は政府の公式説明とは別のところにあると指摘する。
警察の裏金問題などに詳しい清水氏は、今回の特定秘密保護法の真意は、政府の公安権限の拡大にあると言う。その理由はこうだ。
秘密保護法では、防衛、外交、スパイ活動、テロの4分野に関連した情報が秘密指定の対象になると定められているが、そもそも現行の法制度の下でも防衛と外交の分野では政府は情報を秘密にする権限を持っている。つまり、今回の法制化で政府が新たに手にする権限は、スパイ活動やテロに関連した公安情報を秘密にする権限なのだと、清水氏は言うのだ。
国会に提出された法案の問題点とそこから見えてくる政府の隠れた意図などを、ジャーナリストの神保哲生が清水弁護士に聞いた。