菅政権に入ってわかったことと、できなかったこと
マル激 (第540回)
ゲスト下村健一
内閣審議官
内閣審議官
1960年東京生まれ。85年東京大学法学部卒業。同年TBS入社。スペースJキャスター、ニューヨーク特派員などを経て99年退社。フリージャーナリスト。市民メディアアドバイザー。01年東京大学社会情報研究所客員助教授。06年エネルギー情報研究会議委員。10年10月より現職。著書に『マスコミは何を伝えないか』、共著に『報道は何を学んだのか』など。
6月鳥インフルエンザで渦中にあった京都・浅田農産の会長が自殺した。一概にメディアの責任とは言えないが、メディアを含む社会の集中砲火が大きな要因となったことは間違いないだろう。しかし、これはやむを得ないことだったのか。それとも、私たちはどこかで道を誤まってしまっているのか。昨今の報道は、問題の本質を掘り下げるという本来の役割を怠り、社会に情緒的はけ口を提供する安直なツールに成り下がってはいないだろうか。市民メディアアドバイザーを自任する下村健一氏は、市民メディアを含む多面的な報道が、現状打破のカギを握ると考える。下村氏とともに、メディアのあり方をあらためて考えた。