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放送期間が終了したマル激トーク・オン・ディマンドのバックナンバーを10回分ずつまとめたCD、DVD(パソコン再生専用)を販売しています。

vol.9(91~100回収録)

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出来レースの内部対立劇に惑わされるな

(第91回 収録日2002年12月6日 1時間21分)
ゲスト:マッド・アマノ氏(パロディスト)

 最近、権力内部の意見対立が目立つ。自民党、ブッシュ政権、そして今井委員長が辞任した民営化推進委員会にしても然り。しかし、内部論争が強調されることで、私たちはその政策や提案があたかも正規のチェックを受けていると錯覚していないだろうか。より劣悪な案を示唆することで、目の前の提案がいいものであるかのように見せる演出は、権力の常套手段だと、パロディストのマッド・アマノ氏は指摘する。
 長年パロディを通じて権力をチェックしてきたアマノ氏と、ガス抜きとしての権力側の出来レースについて考えてみた。

和歌山カレー事件判決にみる権力への警戒心の希薄化現象

(第92回 収録日2002年12月13日 1時間28分)

 和歌山カレー事件で下級審は死刑の判決を下した。しかし、動機も解明されないまま状況証拠のみに依拠した死刑判決には、多いに疑問が残る。過熱報道によって形成された圧倒的な世論のもとで、果たして司法が中立性を維持できるのか、公正な裁判が期待できるのかどうかを考えてみた。その他、政治ジャーナリスト角谷浩一氏による野田保守党党首離党騒動の真相など。

箍(たが)が外れた時代に私たちが考えるべきこと

(第93回 収録日2002年12月20日 1時間34分)

 日本でも海外でも、かつて最低限の使命感や責任感を持っていると思われていた政府や企業の指導者たちが、私利私欲のみに基づく行動に走っている。時代の箍(たが)が外れてしまったのだろうか。その原因を考えてみた。その他、ポスト・プセイン体制のあり方をめぐるブッシュ政権保守陣営内の亀裂・バッチを外した拉致被害者・韓国大統領選・下山事件など。

日本は行き着くところまで行くしかないのか

(第94回 収録日2002年12月27日 1時間28分)
ゲスト:森 達也氏(映画監督)

 これだけ多くの問題を抱えた日本が、一向に変われないでいるのは何故か。映画 「A」「A2」の監督として知られる森達也氏は、日本は行く着くところまで行 かないと変われないのではないかと言う。そして、また世界の国々に迷惑をかけ ることになるだろう、とも。このままでは後の世に格好の失敗事例を提供することになりそうな今の日本に、処方箋は無いのか。もう一つの失敗事例になりそうなアメリカとの関係を含めて考えてみた。

「民主なき愛国」と「愛国なき民主」不毛な選択からの脱却

(第95回 収録日2003年1月10日 1時間23分)

 民主なき愛国は国粋であり、愛国なき民主は衆愚に過ぎない。年初に当たり、通常「愛国」と訳される「パトリオット」を、その語源により忠実な愛郷と訳し直すことで、今年の日本の選択を模索してみた。

日本人の遺伝子に民主主義は不向きなのか

(第96回 収録日2003年1月17日 1時間32分)

 欧米の民族と比較して、日本人はセロトニンと呼ばれる自己主張をつかさどるホルモンが遺伝的に弱いため、同調圧力に極端に弱い民族であることが明らかになってきた。また、遺伝子構造が比較的似通った民族間の交配を繰り返すことにより、特定の特性ばかりが温存される偏った民族になっている可能性もある。遺伝学説を過大評価する社会学的な危険性を念頭に置きつつ、今日の日本の民主主義の現状を遺伝学的に考察してみた。

アメリカを説得するのは日本の仕事

(第97回 収録日2003年1月24日 1時間46分)

 イラク攻撃にこだわるアメリカが、国際社会から孤立の度合いを強めている。しかし、日本は依然として世界に向けてその立場を明らかにできていない。これまで常にアメリカを無条件で支持してきた日本だからこそ、今ここで日本が自制を呼びかければ、戦争は回避できる可能性が高くなる。今こそ日本の外交力が問われている。他、公正競争規約という名の既得権益など。

市民の情報ツールとしてのインターネット

(第98回 収録日2003年1月31日 1時間21分)

 ブロードバンドの普及で、資本や行政の制約を受けない市民による、より自由な情報の発信が可能になった。しかし、今そのブロードバンドのビジネスモデルが、大きな壁にぶつかっている。インターネットという市民社会が手にした新しいツールを、単なる「便利な道具」で終わらせないために、何ができるかを考えてもみた。他、全国の学生に向けた「議員ウォッチ・プロジェクト」の呼びかけなど。

パウエル演説とシャトル事故に見るアメリカ帝国凋落の兆し

(第99回 収録日2003年2月7日 1時間55分)

 パウエル米国務長官が提示した「イラク大量破壊兵器保有の証拠」は、全くお粗末な内容だった。元国連査察官のスコット・リッター氏は、「兵器保有の証拠には程遠い」とその内容を一蹴している。一方、スペースシャトル「コロンビア」の事故は、NASAという組織が如何に疲弊していたかを露にした。これを単なる大国の驕りの結果と見るべきか、帝国凋落の始まりと見るべきか、考えてみた。

「市場の番人」に聞く公正な市場実現の処方箋

(第100回 収録日2003年2月14日 1時間56分)
ゲスト:竹島 一彦氏(公正取引委員長)

 日本経済低迷の背景に、市場における公正競争の欠如がある。競争力の無い既得権益がのさばり、努力する者が報われない社会が活性化するはずがない。竹島公取委員長は、公取の機能を強化し談合などの不公正な商慣行と断固戦う意志を明確に示す。また、メディア市場に公正な競争原理が欠如しているとの認識のもと、再販価格制度も時間をかけて廃止していきたいとの意向を明らかにした。

vol.8(81~90回収録)

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世論から乖離するブッシュ政権

(第81回 収録日2002年09月27日 1時間34分)

 メディアが拉致問題を煽り続けたために、今度は政府が拉致問題に過敏な反応を示し始めている。相変わらず感情的な報道が続くが、そろそろ冷静になって中身の検証を始めなければ、会談の歴史的な意味も国際的な位置付けも、何も見えなくなってしまう。

不良債権問題へのリベラリスト的アプローチ

(第82回 収録日2002年10月04日 1時間13分)

 不良債権処理の動きが加速しているが、日本経済が復活するためには、新規参入障壁やフェアな競争を阻害しているさまざまな社会制度の抜本的な改革が不可欠となる。公的資金の投入を既得権益温存のツールとせず、自立的経済システム確立のきかっかけにしなければモラルハザードは避けられない。

身の回りのグローバル化を考える

(第83回 収録日2002年10月11日 1時間39分)

 経済や軍事面におけるアメリカへの一極集中は、世界のいたるところで国内産業の空洞化をもたらしている。日本も例外ではない。コーヒーからオーガニックフードまで、あらゆるところで押し寄せるグローバル化の波を検証した。また、議会がイラク攻撃を容認したアメリカ政治の内情を探った。

間違いだらけの経済政策

(第84回 収録日2002年10月18日 1時間41分)

 竹中平蔵氏に全権を委任する形で再スタートした第二次小泉内閣の経済政策は、不良債権処理を再優先課題とし、公的資金の投入に積極的な姿勢を見せている。しかし、多くの根本的問題を積み残したままの「切り捨て政策」の結果、日本はどうなるのか。金子勝慶大教授を交えて考える。他、感情的な拉致報道が続く一方で、北朝鮮が米に核開発を認めるなど、日本を取り残す形で動き始めた北朝鮮状況を検証する。

政治家の暗殺と改革への萎縮効果

(第85回 収録日2002年10月25日 1時間41分)

 特殊法人改革問題など既得権益追及の急先鋒だった石井紘基議員の刺殺事件と、事件の改革に対する萎縮効果を検証するとともに、日本経済が危機が瀕しながらもなお竹中プラン潰しに奔走する抵抗勢力の存在について考えてみた。また、イラク攻撃と拉致問題の狭間で揺れる日米朝の関係について国際大学の信田助教授に聞いた。

小泉政権は当事者能力を失ったのか

(第86回 収録日2002年11月01日 1時間59分)

 なぜ竹中プランは挫折したのか。なぜ石井議員刺殺の真相が明らかにならないのか。なぜ地方分権が進まないのか。なぜキム・ヘギョンの会見があのような形で放送されるのか。当事者能力を失った日本の現状を改めて考える。

それでも狼は来る

(第87回 収録日2002年11月08日 1時間53分)
ゲスト:金子 勝氏(慶応大学教授)

 繰り返し流布される危機説に、私たちは感覚が麻痺している感すらある。しかし、慶応大学の金子勝教授は、「それでも狼(危機)は必ず来る」と断言する。過去の失政の分析や責任の所在を明らかにすることなく、場当たり的な対応を繰り返してきた日本経済に、いよいよ限界がきている。経済を立て直し、無秩序化するグローバル化の波に抗するために今、何が求められているのか。金子教授とともに考えた。

掲載できない記事などあってはならない

(第88回 収録日2002年11月15日 1時間29分)

 曽我ひとみさんの家族へのインタビューを掲載した週刊金曜日が批判の矢面に立たされている。しかし、名誉を毀損するものや人命に関わる場合などごく例外的な場合を除き、報道すべきでない記事など存在しない。記事内容への批判は奨励されるべきことだが、掲載そのものへの批判は民主主義への挑戦である。他『ボーリング・フォー・コロンバイン』について

なぜ日本人は過去と向かい合えないのか

(第89回 収録日2002年11月22日 1時間37分)
ゲスト:角谷 浩一氏(政治ジャーナリスト)

 感情的な北朝鮮報道の影響が、在日朝鮮人に対する暴力や脅迫行為となって顕在化している。メディアがその問題をほとんど報じようとしないのはなぜか。日本人の差別意識について考えてみた。また、永田町コンフィデンシャルの角谷浩一氏に、対北朝鮮外交をめぐる永田町・外務省の迷走ぶりを聞いた。

誰が本当にテロを起こしているのか

(第90回 収録日2002年11月29日 1時間28分)
ゲスト:田中 宇氏(国際情勢解説者)

 現在の日本政治にみられる左派の凋落と右派の内部対立という図式は、世界的な 兆候でもあるようだ。前半は、国際情勢解説者の田中宇氏とともに、一連のテロと 米国内政治の内部対立の関係について徹底議論。「米やイスラエルがテロを意図 的に誘発していると」とする田中氏の陰謀説を掘り下げた。また後半は、永田町 コンフィデンシャルの角谷浩一氏に、民主党の崩壊で流動化し始めた政局と野党 連立の最新情報を聞いた。

vol.7(71~80回収録)

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住基ネット問題に見る日本の本当の危機

(第71回 収録日2002年07月19日 1時間31分)

 W杯でちょっと元気が出かかっていたのに、終わってみれば政治は前政権の国会答弁を無視して住基ネットの導入をごり押しし、経済では現実感のない景気底打ちが宣言される。基本的なアーキテクチャーを変えない限り、日本はこのまま坂道を転げ落ちるように堕ちていくだけなのか。今日のテーマは住基ネット、保身のためのナショナリズム、絶対評価と相対評価等々。

住基ネットのカギは公明党が握る

(第72回 収録日2002年07月22日 1時間27分)

 法律が未整備のまま見切り発車する住基ネットから脱落する自治体が相次いでいるが、そもそも住基ネットは法整備を条件に公明党が国会で賛成に回った結果実現した制度。公明党が決断すれば、住基ネットの実施にストップはかけられるはず。そこで今日は、公明党の政権参加とそれを容認する日本について議論してみた。

住基ネット、普天間移転計画のメディア責任を問う

(第73回 収録日2002年08月02日 1時間30分)

 施行直前になって住基住基と大騒ぎするのなら、メディアはなぜ1年以上前から決まっていることをここまで放置してきたのか。普天間についても、少女暴行事件直後にあれだけ大騒ぎしておきながら、計画内容が変わっていっても紙面や時間を割くことはなかった。政治は無能で行政は思考停止だが、確信犯のマスメディアはもっと悪い。

住基ネット続報

(第74回 収録日2002年08月09日 1時間32分)

 防衛庁の機密漏洩事件は、高度な防衛情報でさえ、関係者がその気にさえなれば、いくらでも情報の持ち出しが可能であることを露呈した。その前提に立ち、住基ネットの危険性を改めて考えてみた。その他、パス乳続報、中間集団主義、日本ハム問題、日航機事故17年目の再考など。

靖国参拝論争に対する愛国主義的考察

(第75回 収録日2002年08月16日 1時間33分)

 愛国と国粋とは本質的に異なる。真に国を愛する者は決して国益を無視した主張はしない。今の日本にとって、閣僚の靖国参拝にこだわることが果たして本当の意味で国益に資するかどうかを、改めて考えてみた。その他、「欧米報道機関の日本離れ傾向が進む」、「田中県政の評価」など。

続・愛国主義的考察

(第76回 収録日2001年03月23日 1時間34分)

 愛国主義を声高に謳う日本の今の政治家や学者は、文化大革命を髣髴とさせると葉氏は苦言を呈す。宮台氏は、その根底には、日本人のお祭り体質があると指摘し、国益の観点から、中国の新幹線問題やブッシュ政権のありかたを取り上げた。他、神保哲生によるヨハネスブルグ地球サミット開幕前の現地からの電話報告など。

相次ぐ企業不祥事の根源にあるもの

(第77回 収録日 2002年08月30日 1時間12分)

 相次ぐ企業の不祥事は、日本が戦後放置してきた総無責任体質が表面化したにすぎない。また、歴史の理解が不十分な政治家が大半を占める政界の現状は、国の進む方向を決めるビジョンの欠如を意味する。政治が機能するための条件とは何かを考える。他、神保哲生によるサミットレポートなど。

論理的思考を無くした日本人

(第78回 収録日2002年09月06日 1時間42分)
ゲスト:江川 達也氏(漫画家)

 明治時代には、国の行方を見据える理念があった。それが今日は欠如している。ゲストの江川氏は、論理的思考を身に付けることは、構造を理解する上で不可欠であり、自らの漫画創作にも共通するという。宮台氏は、歴史的理解が欠如した結果、理念のない手段だけが一人歩きしたと指摘する。日本がビジョンをもつためのヒントを歴史に探った。

環境開発サミットと同時テロ

(第79回 収録日2002年09月13日 1時間48分)

 環境・開発サミットでは日本政府は欧米NGOや途上国から強い批判を受けた。しかしその実態は日本では報道されない。その理由は何か。また、米のイラク攻撃の理由がテロから大量破壊兵器へと変わっている。なぜ今イラク攻撃にこだわるのか。他、脱記者クラブとNPOの税制優遇措置を宣言した民主党代表討論の模様。

日朝会談とイラク問題

(第80回 収録日2002年09月20日 1時間21分)

 歴史的な日朝会談では、ワイドショー化した報道によって拉致問題だけに焦点が当てられ、会談の歴史的な意味を理解することが困難になっていた。感情論に終始した日本のメディアの手法に警鐘を鳴らす。また、一国至上主義をひた走るアメリカに今何が起きているのか、この先どこに向かうのかを考えてみた。

vol.6(61~70回収録)

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マフィア勢力の排除なくして構造改革なし

(第61回 収録日2002年05月10日 1時間21分)

 構造改革が進まない最大の理由として、神保氏はメディアとマフィア勢力の2つをあげ、「マフィアが既得権益と結託して、入り口を見張っている。最初に手を出した者には厳しい制裁が下るため、誰も手を出さない。不良債権が減らない理由もそこにある」と指摘。これに対して宮台氏は、「ガラス張りにできないところには必ずマフィアが巣食う。しかし、今の日本はガラス張りにされると困る人ばかり。気が付いたら日本中が不良債権の一部になっている。マスコミの責任も重い」として、自らの立ち位置に対する客観的な評価の必要性を訴えた。

個人情報保護法は21世紀の市民社会への挑戦だ

(第62回 収録日2002年05月17日 1時間11分)

 個人情報保護法のマスコミ規制の側面が取りざたされているが、それは同法案の一面でしかない。個人情報保護法は、IT革命によってネットワークで結ばれた市民社会を支配し続けるために、統治権力にとっては不可欠なツール。権力が最も恐れるのは、世界中の市民がネットワークを通じて連帯すること。報道さえ除外されれば同法が無害になるなどと無邪気に考えないこと

捕鯨問題に見る、日本外交が過去の失敗から学んだ教訓とは

(第63回 収録日2002年05月24日 1時間42分)

 下関で開かれていたIWC総会では、日本は欧米の「理不尽」な主張を退け「堂々」と正論を展開したために両者の対立が解けず、何の合意も得ないまま閉幕したと報じられている。日本側のフレームから見るとこれは正しいが、別のフレームから見れば、 まったく違った状況が見えてくる。神保氏は、「問題はメディアが対立の両面を客観的に報道できていないために、一般の国民までが日本政府と同じ立場から状況を理解してしまっていること」と指摘。一方、宮台氏は「正論を振り回すだけでは外交には勝てない。戦前の日本が身をもって経験しているはず」と、日本の主張には理解を示しつつも、外交戦略の欠如に懸念を示した。

21世紀、日本はどんな国を目指すのか

(第64回 収録日2002年05月31日 1時間20分)

 巷はワールドカップ一色になっているが、フランスのジダンを筆頭に異なる出自の選手たちがどの国でも大活躍しているのに対し、日本チームは三都主以外は日本人一色になっている点が目を引く。瀋陽の総領事館侵入事件で取りざたされた日本の難民・亡命者政策は、ワールドカップのお祭り騒ぎに完全に忘れさられてしまった形だが、世界中の国々が日本に集まった今、21世紀の世界の中の日本のあり方を考えてみるのも悪くない。

何が日本の政治を動かしているのか

(第65回 収録日2002年06月07日 1時間23分)

 神保氏のピンチヒッターとして、政治ジャーナリストの角谷浩一氏が特別出演。永田町事情に精通した 角谷氏が、現在の防衛庁リスト問題や個人情報保護法などの背景にある政治状況を解説し、宮台氏と熱 い議論を交わした。また、角谷氏が担当する新番組『永田町コンフィデンシャル』が7月からスタート することも、同時に発表された。

W杯、日本は強くて当たり前

(第66回 収録日2002年06月14日 1時間23分)

 W杯の中には、グローバル化の勝ち組と負け組がいる。どの選手も生活の不安なくサッカーに専念でき、最新の競技場や練習設備もいくつも持つ日本の環境は、チュニジアやアルゼンチンなどから見れば垂涎の的。その日本がある程度強いのは当然と言えば当然。決勝ラウンド進出に盛り上がるのもいいけれど、空席問題で垣間見えたバイロム社とFIFAの不透明な関係など、カネの亡者となったメディアが伝えないことを、私たちはもう少し個々に考えてみてもいいのかも。

検察の真意はどこに

(第67回 収録日2002年06月21日 1時間16分)

 本丸と目される外務省疑惑ではなく、林業業者からの500万円の献金の見返りに口利きを行ったという容疑で鈴木宗男議員が逮捕された。国会会期中に許諾請求まで行い逮捕に踏み切った検察の真意はどこにあるのか。これは別件逮捕なのか。鈴木議員に対する議員辞職勧告決議の採決の場から退席した自民党のホープ河野太郎氏による電話出演を交えながら、鈴木氏逮捕と検察の真意を考える。

2ch裁判はネットワーク社会の根幹を揺るがす

(第68回 収録日2002年06月28日 1時間21分)

 匿名メディアの代表『2ちゃんねる』は、ネット社会の光と影。いかに光を摘まないようにしながら、影を最小化できるかが課題だったが、今週東京地裁は、匿名メディアの存続自体を困難にする判決を下してしまった。「統治権力が匿名メディアの脅威に気づき始めた今、いずれ匿名メディアは消えてなくなる方向」と匿名メディアの将来性に悲観的な宮台氏。「玉石混交の2ちゃんねるで情報を求める人が増えている理由は、既存のジャーナリズムが『玉』を提供しないからだ。」と既存メディア責任論を展開する神保氏。ネットワーク社会の根幹を揺るがす2ちゃんねる裁判の意味を考える。

報道機関の「謝礼」が意味するもの

(第69回 収録日2002年07月05日 1時間38分)

 今週はテレビ東京が犯罪グループに謝礼を渡していたことが問題となっているが、日本では報道機関が情報提供者に謝礼を支払うことが当然のように行われているのが現実だ。報道の中立性や公益性を考えると、ジャーナリズムがお金で情報を買っていることの問題は大きい。ジャーナリズムが本来どうあるべきかを、今改めてじっくりと考えてみた。

祭りとナショナリズムと2ちゃんねる判決

(第70回 収録日2002年07月21日 1時間28分)

 まずは、W杯で一見盛り上がったかに見えた愛国心が、実は愛国心でも何でもなかったことが、W杯後の盛り下がり方で明らかになったという話。日本人がなぜ愛国主義者になれないかを、その背景を探った。そして、再び2ちゃんねる判決。判決内容を改めて再検証した結果、結論は「判決は十分妥当なもの」となった。

vol.5(51~60回収録)

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内部告発のすすめ Part2-不正隠蔽は組織防衛にならない

(第51回 収録日2002年03月01日 1時間10分)
ゲスト:川田 悦子氏(衆議院議員)

 ゲストの川田悦子氏(衆議院議員)は、米・英両国に習い、内部告発者が人事的不利益を被らない法律の整備が日本でも必要と主張。薬害エイズ問題も内部告発者がいれば結果は違っていただろう。内部告発を労働者の権利と考えるべきだと話した。

道徳的理由からのメディア規制は危険だ

(第52回 収録日2002年03月07日 1時間33分)
ゲスト:山本 夜羽氏(漫画家)

 ゲストの山本夜羽氏(漫画家)は、漫画のキャラクターが服装を変えるだけで高 校生にも成人にも見えることを実演した上で、道徳的な理由からマンガ表現を規 制しようとしている「児童売春・児童ポルノ禁止法の見直し」や「青少年有害社 会環境対策基本法案」などメディア規制の動きへの懸念を示した。

鈴木宗男はただのスケープゴート。システムを変えない限り第2、第3のムネオが出る

(第53回 収録日2002年03月15日 1時間29分)
ゲスト:葉 千栄氏(東海大学助教授)

 ここ数週間ニュースのヘッドラインを賑わしてきた鈴木宗男氏が、遂に自民党からの離党を表明した。ゲストの葉千栄東海大助教授は、テレビ画面に映った鈴木氏の涙と白いハンカチの演出に惑わされてはならない。族議員と官僚の癒着は、システムの問題。システムを浄化しない限り、第二第三の鈴木宗男が出てくることは必至であるとして、これを鈴木氏個人の問題として終わらせてはいけないと話した。これに対して宮台真司氏は、ジアン・ウェン監督の「鬼子来了」(鬼がきた)を「ここ5年で一番いい映画」」と評した上で、「それに比べて日本の映画は人間ドラマのみで政治も人間ドラマとしてしか捉えず、メッセージがない。日本は単純すぎる」と鈴木問題を人間ドラマとして片付けてしまうにしてしまうメディアの傾向に警鐘を鳴らした。

人類は地球温暖化を乗り越えられるのか

(第54回 収録日2002年03月22日 1時間21分)

 地球温暖化と海面上昇の取材のために南太平洋の国ツバルから1ヶ月ぶりに帰国したビデオジャーナリスト・神保哲生と社会学者・宮台真司のレギュラー両氏の久々の顔合わせ。海面上昇で今にも海に沈みそうなツバルの実情をその目で見てきた神保氏は「開発と温暖化の問題は、南北間の権力闘争であると同時に世代間の権力闘争でもある」として、未来世代のために今痛みを受け入れる必要性を強調した。それに対し宮台氏は環境倫理の確立には、WE(自分たち)という概念をどこまで広げることができるかにかかっている」と語った。

劇場化したニュースに踊らされるな

(第55回 収録日2002年03月29日 1時間17分)

 相次ぐ政治スキャンダルは、ニュースを大量生産しなければならないメディア産業のルーティンの産物。メディアに踊らされ、単に商品としての情報を消費させられるのではなく、それぞれが「何か有効なメッセージか」を見分けることで、問題の本質を見極めなければならない。

メディア規制に抗するためにわれわれは今何をすべきなのか

(第56回 収録日2002年04月05日 1時間18分)

 メディア規制3点セット制定への動きが加速する中、当のメディアはと言えば、相も変らぬセンセー ショナルなスキャンダル報道に奔走するばかり。こんなことでメディア規制への 動きが跳ね返せるわけがない。そうした状況の中で、われわれは何を見据え、どう動くべきなのかを改めて考えてみた。

日本の牛乳はなぜまずいのか

(第57回 収録日2002年04月12日 1時間30分)

 日本人の多くは、超高温殺菌乳という変わった牛乳を飲まされている。日本ではなぜ国際標準とも言うべきパスチャライズド(低温殺菌)牛乳が普及しないのか。そして、なぜ私たちの多くが、そんな初歩的な事実さえ知らされていないのか。消費者の利益の犠牲の上に成り立つ業と官の癒着と、それを許す怠慢なメディア。日本病の典型がそこに見えてくる。

言葉のトリックに惑わされるな!

(第58回 収録日2002年04月19日 1時間38分)

 言葉によるコントロールについて両氏が熱い議論を展開。宮台氏は、言葉の背後にある論理よりも、言葉の言い回しそのものに安易に操作されてしまう日本人の体質が、近年官僚の私益を伸ばす目的で利用されていると指摘した。一方、神保氏は、政府が英語と日本語で翻訳を操作して本質を誤魔化している点や、政府の要請で狂牛病をBSEと無批判に呼ぶメディアの談合体質を批判し、ジャーナリズムの本来の役割は政府の意図をチェックすることにあると強調した。

個人情報保護法の真意を見逃すな!

(第59回 収録日2002年04月26日 1時間19分)

 個人情報保護法案の審議が国会で始まり、報道機関は一斉に反対の論陣を張っている。神保氏は同法案の問題点を指摘しつつも、メディアが社説以外の形でスタンスを取ることのリスクを指摘した上で、「公明党の修正案で報道が対象から外れた時、メディアはこの法案に反対する理由を失うが、この法案には他にも問題がたくさんある」と主張。宮台氏は、法案の本来のターゲットが報道ではなくインターネットなどのネットワークにある可能性を指摘した上で、メディアが自分のことに夢中になり、この問題に対する客観性を失っていると語った。

「足るを知ること」が日本改革のカギなり

(第60回 収録日2002年05月02日 1時間11分)
ゲスト:中村 敦夫(参院議員)

 お休みの宮台真司氏に代わってピンチヒッターで中村敦夫参院議員が登場。経済成長を目指さない国造りの必要性を強調し、「地球環境の限界を考えれば、これ以上の経済成長はできっこない」と語った。また、そのために自らが設立した新党「緑の会議」の目指すものを熱く語るとともに、地方政治から日本を変えていく意欲を明らかにした。  これに対し神保氏は、教育、医療、環境,介護など市民生活に直接関連した事柄は全て自治体が決定していることを指摘した上で、「スキャンダル続きの中央政界は当分は変わりそうにないが、地方政治が変われば日本は変わる。今後どれだけ多くの人が自治体の政治や選挙に関心を寄せられるようになるかがカギ」と語った。

vol.4(41~50回収録)

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アメリカは普通の国なのか

(第41回 収録日2001年12月14日 1時間13分)

 9・11のテロを首謀したことの証左とみられるオサマ・ビン・ラディンの映像がアメリカで報じられ、日本のメディアでも大きく取り上げられている。
 国防省は声紋の鑑定済みだとしているが、アメリカに都合のいい部分の映像だけが公表されている可能性も否定できない。ビデオの属性や一連の情報戦について、メディアリテラシーの観点から、アメリカの情報戦略を検証する。

道徳的な良し悪しは、政府が判断するべきでない

(第42回 収録日2001年12月21日 1時間12分)

 盗聴法や個人情報保護法といった、情報に関わる法整備が進んでいる。
 これらは新しい犯罪検挙手法に道を開くと言われているが、管理社会化を進める危険性が高いと宮台氏は指摘する。
 神保氏は商業的感情的搾取とも言える感情に訴えかける報道は、我々に思考停止をもたらすと危惧する。
 法と自由の両立可能性について考えた。

これがぼくらの「今年の重大ニュース」だ!

(第43回 収録日2001年12月28日 1時間27分)

 今年の本当の重大ニュースは、大手メディアが伝えているものとは違うんじゃないか。マル激独自の基準で今年の重大ニュースをとりあげた。

身を挺してまでも守るべき日本とは何なのか

(第44回 収録日2002年01月11日 1時間30分)

 有事法制と言うけれど、何から何を守るための法律なのかをはっきり言える人がどれぐらいいるのか。戦前は国体、つまり天皇制を守るために日本人は戦った。しかし、今その国体が無い中、何のために戦うのか。戦う理由もないのに、有事法制がなぜ必要なのか。守るべき日本とは何なのかをあらためて考えた。

なぜ日本病は治らないのか

(第45回 収録日2002年01月18日 1時間26分)

 年明け早々から、政治家の秘書などが公共事業で業者に口利きをし、談合や脱税をしていた疑惑が相次いで持ち上がった。
 しかし神保氏は政治家の秘書の口利きは日常的に行われていることで、「なぜ今突然それが大きな問題になっているのか」について、不信感を露わにする。同じく宮台氏も、「恣意的な摘発には政治的ニュアンスが必ずある」と、一連の立件の背後にある政治的思惑の存在を警戒する。
 指導者たちが、自身の私益のために平然と公益を損なう行為に出る「日本病」の処方箋を探った。

内部告発が日本を変える

(第46回 収録日2002年01月25日 1時間00分)

 告発者は組織への不満をぶちまけているだけかもしれないが、 社会が大きく変わるためには内部からの告発が不可欠だ。内部告発は日本人の感覚にはなじみにくい面もあるかもしれないが、民主主義の健全性の維持のために内部告発が重要である理由を考えた。

田中外相更迭に見る日本の官僚システムの根本的問題

(第47回 収録日2002年02月01日 1時間2分)

 前回に引き続き、日本の官僚システムが抱える問題に焦点を当てた。
 2002年1月29日、アフガニスタン復興支援国際会議へのNGO出席問題の混乱から、田中真紀子外相が更迭された。
 神保氏は、「田中氏は人気取りのため起用されたが、持ち前の馬力のために、本来期待されている以上のことをしようとした。当然外務省はそれを潰しにかかった。多勢に無勢の中、田中氏はサポートが必要だったが、首相はそれを与えなかった。首相は政権の人気取りのために田中氏をさんざ利用して、いざ邪魔になったらポイと捨てた」と言う。
 宮台氏は「田中氏は政治家の利権に手をつけようとして、官僚の後ろにいる族議員と対立した」とし、「人よりも族議員の意を汲む外務省のシステムの問題」と解説した。

政治も行政も、税金を上納金か何かと勘違いしているんじゃないか

(第48回 収録日2002年02月08日 1時間5分)

 政府から補助を受けているNGOは政府の言うことを聞くのが当たり前なのか。誰が、特定のNGOの活動が公益に資するか否かを判断すべきなのか。そして、そもそも税金とは誰のものなのか。鈴木宗男vsNGO論争の根幹がそこにある。

誰がメディアリテラシー教育を潰したのか

(第49回 収録日2002年02月15日 1時間5分)
ゲスト:中村 純子氏(川崎市立中野島中学校所属内地留学横浜国大大学院教育学研究科)

 横浜国大大学院でメディアリテラシーを研究する中村純子氏(中学教諭)は、戦後まもない国語の教科書にはメディアリテラシーが含まれていたのにいつの間にか消えてしまったことを指摘。何者かが、日本人のメディアリテラシーが高くなることを嫌い、意図的にそれをカリキュラムから抹消した可能性があると主張する。
 日本人のメディアリテラシーがあがると、誰が困るのか。メディアリテラシー消滅の謎を考えた。

NGOはどうあるべきか?

(第50回 収録日2002年02月22日 1時間25分)
ゲスト:ケン・ジョセフ氏(NGO代表)

 NGOピースウインズ・ジャパンが、アフガニスタン復興支援に関するNGO会議への参加を外務省によって阻止されるという事件が、あった。日本の外交政策に対して批判的であることを嫌った一部の有力政治家の介入によるものだという。
 今回はその背景にあるNGOと政府との関係に焦点を当てた。そもそもNGOとはどのような存在であるべきなのか。政府とはどのような関係にあることが望ましいのか。
 1989年サンフランシスコ大地震の際、日本から初めて民間の救援隊を出したNGO日本緊急援助隊代表ケン・ジョセフ氏とともに考えた。
 ジョセフ氏は政府から助成を受けるNGOをS(下請け)GOと表現する。そしてNGOとして活動する上でもっとも重要なことは、「N(非政府)」であることの誇り、そして燃える心だと、数々の活動例を紹介しながら訴える。
 宮台氏はその動機付けを支えるシステム作りが必要だと解説する。取材のため出張中の神保氏に代わって下村健一氏が司会を務めた。

vol.03(31~40回収録)

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同時多発テロはウェークアップコールか

(第31回 収録日2001年10月12日 1時間25分)

 同時多発テロから4日後の9月15日、アーミテージ国務副長官が柳井駐米大使に「Show the flag」と要請したとの報道があった。
 番組冒頭ではその件についてベーカー駐日米国大使が会見でのコメントしている映像を紹介。それについて神保氏は「これは旗幟を鮮明にせよという意味で、要するに支持を表明しろ」という意味に過ぎないとし、恣意的な翻訳により「実際に旗をあげて軍を出せ」のような意味があるかのような情報操作が行われていることを批判した。また、同時テロは、自分で自分の首を絞めようとしている人類へのウェークアップコールという側面もあるのではないかという見方を示した。
 宮台氏は「敵対動機を緩和しない限り、テロは防げない。防衛体制の強化ばかりを進めれば、近代社会が変質してしまう」と警告する。
 同時多発テロの持つ意味と近代社会への影響を考えた。

WTCは何の象徴だったのか

(第32回 収録日2001年10月12日 1時間9分)

 2001年10月7日、米軍によるアフガニスタンへの空爆が始まった。マル激でも数回にわたって考えてきた「なぜアメリカは憎まれるのか」と、あらためて考えた。
 テロの標的となったWTCは何の象徴だったのか。神保氏は、アメリカが推し進めてきたグローバライゼーションは結局、アメリカ国内の一部の既得権者の利害のためのものでしかなかったと指摘。
 宮台氏も、素朴なリベラリズムはもはや成り立たないと断定する。
 今後の世界のグランドデザインは見えるのか。

全頭検査で牛肉は安全になるのか?

(第33回 収録日2001年10月19日 1時間9分)

 2001年10月18日、すべての牛を対象とする狂牛病検査、いわゆる全頭検査が始まり、農水相と厚労相は牛肉の安全宣言を行なった。
 これについて神保氏は、日本の全頭検査は「川下」の対策でしかなく、感染源を解明する「川上」の対策がまだ不十分だと主張。特に飼料規制の抜け穴を埋めるまで、牛肉は安全とは言えないと述べた。
 宮台氏も、政府はそれを知りながら安全宣言をしているとして、農水省を批判した。
 後半では、テロ特措法と憲法、民主党のあり方、選挙制度にまで議論が及んだ。

ダム建設では国は栄えない

(第34回 収録日2001年10月26日 1時間27分)

 メディアが自衛隊法改正案を追いかけている間に、着々と進むダム建設。その裏側には、ダムを建設する以外に収入源がないという地方の現実がある。しかし、失った多くの自然や住民の生活は、その対価として支払うにはあまりに高い。そもそもなぜ、ダムに依存しなければ生きられないような状態になってしまったのか。なぜそれを放置していたのか。他に処方箋はないのか。
 ダム依存の国作りからの脱却方法を考えた。
 その他、選挙制度改革の正当性や、無責任なメディア報道などについても考えた。

日本人は納得しても動かない

(第35回 収録日2001年11月12日 1時間30分)

 ついにマル激の有料化が始まった。これでビデオニュース・ドットコムは、広告に依存ぜず、視聴者の方々に浅く広く支えていただきながら公共的な役割の果たし方を模索するニュース局としての道を正式に歩み始めることになる。
 その第一回目、前半は、テロとの戦争を大義に米英で次々ととられている情報規制の現状を考えた。なぜ民主主義を重んじているはずの米英両国が、こうも簡単に表現の自由という近代法の要諦を放棄してしまっているのか。
 後半は、村社会の日本における天皇という存在の合理性を議論した。

なぜ2ちゃんねるに人が集まるのか

(第36回 収録日2001年11月19日 1時間19分)
ゲスト:山本 一郎(投資家)

 月に300万人ものユーザーを持ち、文化として定着したと言われる2ちゃんねる。マル激トーク・オン・ディマンド36回目は、投資家でもあり管理人の西村ひろゆきとともに2ちゃんねるを運営している山本一郎氏をゲストに迎えた。
 議論する教育を受けていない日本人にとって、2ちゃんねるは議論する機会を与えている、と山本氏は言う。海外では多様なチャンネルから多様な情報を得ることが可能だが、日本にはそれが無い。そんなところも日本で2ちゃんねるが多くの人の支持を受けている理由かもしれないと山本氏は言う。
 山本氏とともに2チャンネル現象から何が見えるかを議論した。

ブロードバンドは終わったのか

(第37回 収録日2001年04月16日 1時間16分)
ゲスト:下村健一(市民メディアアドバイザー)

 マル激トーク・オン・ディマンド37回目は、ゲストに学生ラジオ「BSアカデミア」世話人の下村健一さんを招き、ビデオニュース・ドットコムが有料放送を開始したことの社会的意義を議論した。映像配信の長所や短所とは何なのか。ビデオニュース・ドットコムはどのような放送局を目指しているのか。インターネット時代のジャーナリズムとはどうあるべきかを、下村氏と議論した。

本当に言葉を失う前に

(第38回 収録日2001年11月23日 1時間24分)
ゲスト:森 達也(作家)

 マル激トーク・オン・ディマンド38回目は、ゲストに映画監督の森達也氏を迎え、言葉狩りなどが横行する昨今の言論状況を議論した。
 森氏は人々に考えることや想像することをやめて欲しくないとの思いを込めて、オウム真理教を真正面から取り扱った映画A、A2を制作したという。
 本来ならば、私たちには想像する力があり、だからこそ世界はより豊かだったはずなのだ。公正さ、客観性さとは何か。分かり合えないはずの人々の共生、融和に私たちは何を学ぶのかを考えた。

川辺川ダム問題に見る日本の課題

(第39回 収録日2001年11月30日 1時間17分)

 政府が1966年から熊本県で計画しているに川辺川ダムの建設について、地元の球磨川漁協は2001年11月28日、ダム建設への合意の条件となる漁業補償案の拒否を決定した。現地へ取材に行った神保氏は、ダムさえ作れば問題が解決するとのバラ色シナリオの欺瞞を、すでに地元の住民たちは気がついていることを紹介。しかし、かといってダムを受け入れなければ立ち行かない地方の厳しい経済状況があることも指摘した。宮台氏は長期的視野を持たずに目先の利益に群がる日本の現状を「沈みゆく船」に例える。公共事業に依存しない村作りはどうすれば可能になるかを考えた。

忘れ続ける国、日本

(第40回 収録日2001年12月07日 1時間20分)

 国連が小学生を対象に各国の学力調査を行った。その結果、日本は平均点は高いが、天才が育ちにくいという結果が出たという。この結果について、飛びぬけた能力を持つ人間が住みにくい今日の社会環境に原因があると宮台氏は指摘する。そんなところにも、優れた人材が海外へと逃げていく原因があるのかもしれない。
 また、神保氏は国民の模倣モデルとも言える皇室に鈍感でいることは、あらゆるものに対する鈍感へと繋がるのではないかと説く。
 忘却を良しとし、過去を忘れ続ける日本はどこへ向かうのか。GHQの日本民主化は日本人の牙を抜くことを目的としたものだったのだろうか。「近代化」の名のもとに、考えることを放棄し続ける日本の現状を考えた。

vol.2(21~30回収録)

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スキャンダリズムの公益性

(第21回 収録日2001年07月27日 1時間41分)
ゲスト:岡留 安則氏(『噂の真相』編集長)

 森喜朗元首相の買春疑惑報道を巡り、雑誌『噂の真相』は森元首相に名誉毀損で提訴されている。岡留氏は、「公人のスキャンダルを報道する事は、投票した人の権利を守るといった重大な公益性がある」と語る。記者クラブ制度などにより大手メディアがタブーに踏み込めず、調査報道もほとんど出来ない中で、雑誌メディアの持つ役割について考えた。
 また、2日後に迫った参院選についても議論が白熱し、小泉人気や首相の靖国参拝についても考えた。

今世紀最初の参院選を振り返る

(第22回 収録日2001年08月03日 1時間17分)

 宮台氏は、今回の参院選から取り入れられた非拘束名簿式について、個人名を書いた票が大量に死票になることから違憲性の高いシステムだと指摘した。有権者が単なる好感度ではなく、政策によって候補者を選べるような環境になっていないと、この制度の論理的説得はできないと言う。
 神保氏は公明党の動員システム等のタブーに触れ、それを取り上げないメディアもバランスを欠いていると批判した。有権者が選ぶことのできない役人が、実質司法判断と同等の拘束力を持ってしまっていることなど、最高法規を巡る問題も扱った。

中国からみた靖国参拝問題

(第23回 収録日2001年08月10日 1時間24分)
ゲスト:葉 千栄氏(東海大学助教授)

 中国の元人気俳優で現在東海大学助教授の葉千栄氏をゲストに迎え、小泉首相の靖国参拝問題、日本人の歴史認識問題を考えた。
 葉氏は、たとえ中国、韓国からの圧力が無かったとしても、日本人は彼らと同じ戦争被害者側として靖国問題を考えるべきであると主張する。
 また宮台氏は、戦後のサンフランシスコ講和体制は、戦争の罪を戦犯に肩代わりさせることで日本人全体を免罪するという国際的な約束事に則ったものであり、靖国参拝で首相が戦犯に頭を下げることは、これを踏みにじり、結果的に国益を損なうことになるという。
 歴史見直し論や国粋主義は国益に資することになるのか?侵略か国難か、あるいは侵略か自衛かという問題は重要なのか?中国からの視点とともに考えた。
 その他、日本人のアイデンティティ、「市民」という概念などについて。

田中康夫のリーダー論

(第24回 収録日2001年08月17日 1時間20分)
ゲスト:田中 康夫氏(長野県知事)

 長野県知事である田中康夫氏は、脱・記者クラブ宣言を発表し、「表現道場」という名のプレスセンターを設置した。その「道場」では、氏名さえ名乗れば全ての表現者が利用可能である。他にも様々な県政改革に乗り出している田中氏は「構造改革がいちばん必要なのはマスメディアだ」と話す。
 小泉首相の靖国参拝前倒しに対するコメントや「脱ダム宣言」にみる田中氏のリーダー論とは。

「えひめ丸」報道からみるメディア問題

(第25回 収録日2001年08月24日 1時間14分)

 2001年2月10日に米原子力潜水艦に衝突され、沈没した「えひめ丸」の引き上げ準備が進んでいる。練習船であるはずの「えひめ丸」は、実はマグロ漁業を優先させるような船体構造になっており、これが乗組員の避難を難しくさせていた。宮台氏は、漁船の実習制度が人手不足を補うという側面は、公益の名を借りた私益の追求という意味において、KSD事件や調査捕鯨における利権問題とも共通すると指摘する。メディアによる情報を伝えるタイミングの操作、あるいは伝えるべきか・伝えないべきかの判断基準について、米大手メディアの倫理規定などを元に、日本メディアの現状と比較しながら考えた。その他、個人情報保護法案の問題点について。

内部告発が示すもの

(第26回 収録日2001年08月31日 1時間06分)

 先日行われた参議院選挙で、元近畿郵政局長の高祖憲治氏を応援した特定郵便局局長を含む幹部15人が公職選挙法違反で逮捕された。また、神奈川県警巡査部長の覚せい剤所持で逮捕される事件も起きた。
 
 宮台氏は裏で行われている不正行為を糺す方法として内部告発の重要性を強調した。ただ、内部告発によってこの社会が公正なルールの上に成り立っていない事実が明るみに出た時、若者はいくら努力しても成功することが出来ないと思ってしまう。そのような弊害も考えなければならない。努力をすればした分だけの利益が得られるような公正・透明な競争社会とは言えない今、権益に依存しない個人の力、つまり土台となるものが必要になってくる。
 
 では権益に負けない土台作りとはどうすればいいのか、二世政治家や女性政治家の確保の賛否やジャーナリズムの独立性に触れながら考えた。

日本経済のゆくえ

(第27回 収録日2001年09月07日 1時間24分)

 「国債発行・30兆円枠」という小泉首相の公約に、はやくも暗雲がたちこめてきた。ムディーズの日本格下げ見通し、5%を越えた失業率。日本をめぐる景気の話に不安は尽きない。
 宮台氏は、日本の不況は先行きが見えない底なし沼状態であるとし、早期にボトムを示すことが必要だと説く。また、自殺者増加の裏にある医師の既得権益の問題や、うつ病をはじめとするメンタルヘルスの体制が日本では不充分である問題も扱った。
 神保氏が沖縄の公共事業の実態を暴き、目先だけの利益が沖縄の財産である環境を破壊し、結果的には沖縄経済に悪影響を及ぼす恐れが出てきていると指摘した。

同時テロはなぜおきたのか-あえてこの時期に言っておきたいこと

(第28回 収録日2001年09月14日 1時間28分)

 2001年9月11日、アメリカで旅客機による同時多発テロが発生し、世界が震撼した。
 テロ自体は許せない非人道的暴力行為であることは言うまでもないが、なぜこのような事態にまで至ったかについては、冷静な検証と判断が必要だ。
 アメリカの対外政策に問題はなかったのか、途上国を搾取の対象としてしか見ず、貧困や国際格差を放置してきた先進国のあり方は正しかったのか。
 報復一辺倒に傾きそうな不穏な空気の中で、非難を覚悟の上で、あえて言うべきこと、考えておくべき事を考えてみた。

テロから一週間、日本は何を考えるべきか

(第29回 収録日2001年09月21日 1時間22分)

同時多発テロから10日経った9月21日、海上自衛隊に護衛され、米空母キティホークが横須賀港を出航した。神保氏は「何の理念もない、なし崩しの憲法拡大解釈は警戒すべき」と主張。宮台氏は「平時に何を考えておくべきだったか再検討すべき」と指摘する。テロ後の日本の対応や、テロの意味について考えた。

私たちはBSEから何を学ぶべきか

(第30回 収録日2001年09月28日 1時間21分)

 同時テロの余韻が強く残る中、今回は2週間前に日本で第一号が発生した狂牛病の問題を取り上げた。
 神保氏は、狂牛病がオイルショック下のイギリスで最初に発生した点に注目し、「資本主義における利益の最大化が根底にある」と指摘。「推定無罪が近代の原則だが、環境と人命に関しては放置するリスクが大きすぎるので線を引くべきだ」と、予防原則の必要性を主張する。
 これに対して宮台氏は「本来、近代とは政治システムの負荷が下がった社会だが、狂牛病問題への対処のように、高度な政治判断が求められることが多く出てきている。しかし、日本はそれに耐えうるシステムができていない」と説いた。

vol.1(11~20回収録)

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脱・記者クラブ宣言が意味するものとはなにか

(第11回 収録日2001年05月18日 1時間6分)

 2001年5月15日、長野県知事の田中康夫氏が「脱・記者クラブ宣言」を発した。この宣言に対する批判を大手メディアは発しているが、その批判は笑止千番な話がほとんどだと宮台氏は言う。
 記者クラブには、クラブ会員の既得権益を守る為に官報よろしく、記者会見の垂れ流しの報道を行ってしまう事や、その排他性、調査報道の阻害などの様々な問題がある。
 両氏はメディアの流動性が権力に対する最大のチェック機能となるというが、日本のメディアには人的流動性がない。パブリックが未熟な場合、所属する共同体と一体化してしまい、その利権を守る為に自らディバイドを構築してしまうからだ。
 その場合、逆説的だが権力側がメディアの権限を削ぎ、自由のために必要な枠組みを作ることが1つの解決策となる。今回の宣言もそれに当たるのだが、欧米などではありえない話であるという。
 そこまで日本の大手メディアの抱える問題は深刻なのか、考えた。

脱・記者クラブ宣言の波紋

(第12回 収録日2001年05月25日 1時間)

 記者クラブ宣言についての第二弾。「脱・記者クラブ宣言」の波紋が更に広がっている。大手メディアは、「記者クラブが権力監視には必要」との立場と取るが、その主張の正当性はどこにあるのか。
 記者クラブが廃止されれば、未熟な新興メディアが記者会見にも出入りするようになるため、一時的には初歩的な質問などが出て、記者会見の質が低下することもあるかもしれない。しかし、それはむしろこれまで記者クラブに頼った報道をしていたことのツケと考えるべき現象で、責任は新興メディア側にあるのではなく、それらをこれまで排除してきた大手メディア側にある。
 報道現場がより開かれたものとなれば、メディアも不正をしにくくなる。また、競争が激しくなり、長期的には権力のチェック機能も強まるはずだ。
 記者クラブが無くなると市民社会にはどのようなメリットとディメリットが発生するのか。長野の「脱・記者クラブ宣言」を機に、記者クラブ問題を根本から考えた。

目に見えない情報の恐さ

(第13回 収録日2001年06月01日 1時間6分)

 日本のメディアは、記者クラブ制度や再販制度などの特権的な優遇制度のおかげで、独占的な市場を作り上げることに成功した。これらの特権は本来はメディアが権力をチェックする能力をつける上で必要とされたからこそ認められていたはずのものだが、現実はメディアはこの特権の上にあぐらをかくばかりか、その特権を維持するためにメディアとしての自らの力を悪用するにまで至っている。
 メディアの堕落ぶりと、その影響について考えた。

問題のあることが問題にされない国

(第14回 収録日2001年06月08日 1時間25分)

 メディア問題の続編。なぜ日本のメディアは、重要な問題を問題とせずに、どうでもいいことを延々と報じるのか。
田中真紀子外相のちょっとした発言がメディアで大問題となる。そうかと思えば、池田小事件では、本来真剣に議論すべき精神障害者へのケアについては、ほとんど問題にならない。
 ニュースが表層的なネタに依存し、本当の問題と真剣に向き合うことを拒否している今日、メディアに対する風あたりが日に日に強くなっている。メディアへの不信感が高まれば、継続審議中の個人情報保護法案や青少年有害社会環境対策基本法案がメディア規制の条項を含んでいても、社会はむしろそれを歓迎する方向に流れる。国家権力側にメディア介入の格好の理由を与えてしまうのだ。
 マスメディアが機能しない今日、日本で重要な問題を問題として認識するために、われわれは何をしなければならないかを考えた。

菅直人の見る小泉現象

(第15回 収録日2001年06月15日 37分)
宮台氏の代打:菅 直人氏(衆議院議員)

 病欠の宮台氏に代わり民主党菅直人幹事長が代打で司会を務めた。
 小泉内閣の支持率は80%を超え、メルマガも大人気と、小泉内閣は絶頂を極めているかに見える。菅氏が国会で首相や外相を質問攻めにすると、抗議のメールが殺到した時期もあったという。
 一時は最も首相にしたい人物の称号を得ていた菅氏は、小泉内閣のこの人気ぶりをどう見ているのか。小泉首相に改革のお株を取られた形になっている民主党はどう対応するつもりなのか。
 小泉現象の背後にある日本政治の体質について議論した。

報道被害を生むものとは何か

(第16回 収録日2001年06月22日 1時間3分)
ゲスト:三浦 和義氏

 2001年6月に起きた附属池田小殺人事件を受け、メディアの感情的な報道は加熱している。メディアを相手取り約500件もの名誉棄損訴訟を起こしている三浦和義氏は、自身が報道被害者となった84年のロス疑惑報道の時から、メディアの体質は変わっていないという。
 近年訴訟によりメディアが負けることが増えているが、報道被害を受けた人の苦悩と比べれば大手メディアにとってのダメージは微々たる物だ。名誉棄損で負けたメディアを社会が必ずしも批判しない風潮も気になる。
 メディアに自浄能力は存在しないのか。報道被害者の走りとも言うべき三浦氏とともに考えた。

痛みの伴う改革とは

(第17回 収録日2001年06月30日 1時間06分)
ゲスト:宮崎 学氏

 小泉首相の支持率が80%に達した。この小泉人気をどう見るか。小泉内閣の唱える「痛みを伴う改革」とは何なのか。もっと痛みを甘受すべきだと言うが、実際には目に見えない形で日本社会は既に十分痛みを感じているのではないだろうか。
 一見すると、構造改革によって、より自由になっているかに見える日本社会だが、その自由の一方で、社会構造の変革は数々の不自由を生み出している。
 既得権益の保身のための自由化反対は許されないが、「お風呂のお湯と一緒に赤子を流してしまう」改革には注意が必要だ。
 正しい改革とは何かを宮崎学氏と共に考えた。

日本のメディアがどう伝えるか

(第18回 収録日2001年07月06日 1時間06分)

 靖国参拝に反対して暴漢に襲われ、自宅に盗聴器を仕掛けられ、失脚に追いやられた岐阜県御嵩町元町長柳川善郎氏の裁判の中で、警察が捜査の過程で盗聴器を使ってきた事実が明らかになった。しかしその裁判の傍聴席には報道陣がいたにもかかわらず、主要報道機関がその事実を全く報じなかった。その背景には何があるのか。
 また沖縄在留米兵による婦女暴行事件で、アメリカから容疑者の身柄が初めて日本に引き渡された。何故これまで容疑者の引き渡しを拒んできたアメリカは、今回身柄の引渡しに応じたのか。今なお日米地位協定があり続けるのは何故か。感情論でこれらの事件の真意を見えにくくさせているメディアの報じ方を考えた。

本当に国益に資することはなにか

(第19回 収録日2001年07月13日 1時間27分)

 7月29日の参院選が近づいている。しかし、小泉人気に後押しされた情緒的な選挙活動やタレント候補が目立ち、具体的で実効性を持った政策論はなかなか表に出ない。
 番組後半では教科書問題や靖国問題についても議論した。その中で宮台氏は、愛国主義には、精神的一体感を持った愛国心と、我々の生活のベースを守るための、すなわち国益を守るための愛国心の二つがあるのだが、日本ではこの二つが混同され、前者ばかりが強調されているという。しかも前者は感情的な「狭量な国粋主義」に陥りやすい。このような愛国心は本当に国益に資するのだろうか。真の国益とは何かを考えた。

世代間対立の問題と可能性

(第20回 収録日2001年07月20日 1時間19分)

 自分が生きている間さえ安泰であれば良いという考えの下で、既得権益を享受する年長者と、権力や決定権を持たない年少者との間で世代間の利害対立が生じている。年金問題、京都議定書、ミサイル防衛、小泉改革、アメリカ一辺倒の外交、捕鯨問題、教育、メディア問題などを、世代間対立の視点から考えた。
 その他、税金から支払われている政党助成金の使い道や、個人情報保護法により官僚の天下り先が拡大する問題など、日本人の納税者・消費者意識のリテラシーが問われる諸問題を論じた。

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前代未聞のインターネット・トークショー始まる

(第1回 収録日2001年02月16日 1時間12分)

ジャーナリスト神保哲生氏と社会学者の宮台真司氏の二人が、旬なニュースを独自の視点で鋭く読み解く新しいタイプのトーク番組がインターネット放送上で始まった。
 記念すべき第一回目は、森総理退陣論の是非から今後の政局の流れを考えた。またマスメディアの機能不全を取り上げ、記者クラブ情報の垂れ流しに終始するマスメディアと公権力の結びつきの実態を考えた。
 また、電話出演した民主党の菅直人幹事長と、民主党の政権交代への道筋や日本の政治の向かうべき未来について語ってもらった。
 菅氏はこれからの政治のあり方について官僚や政治家に依存するのではなく、国民自らが政治をコントロールしていくことが重要だと説いた

自業自得のメディア規制

(第2回 収録日2001年02月23日 1時間13分)

 マル激トーク・オン・ディマンド第二回は、宮台氏が以前から精力的に反対活動をしている青少年社会環境対策基本法について考えた。 この法案はメディアの暴力表現やから青少年を守ることを目的としているが、暴力表現を規制しようとするあまりに、報道機関の表現の自由が脅かされる可能性がある。宮台氏は、メディアがあたかも少年犯罪が増えていると思わせるような過剰な報道をしたために規制の対象になったのだと述べた。また国会での議論が、メディアの暴力的な表現によって子供が暴力的になるという間違った前提のもとで議論が進められている状況にも警鐘を鳴らした。

謝罪の異文化摩擦

(第3回 収録日2001年03月02日 1時間17分)

 2001年、2月10日ハワイ沖で宇和島水産高校の実習船「えひめ丸」が米海軍の潜水艦と接触し、大勢の死者を出すという事故が起きた。目下、日本の世論の注目は「グリーンビル」艦長のワドル氏が謝罪するのかどうかに集まっている。なぜワドル艦長は謝罪をしないのか。
日本のマスコミは世論を煽り、ワドル船長の謝罪を要求しているが、アメリカで謝罪をすることは、すべての責任を負う意思を示すことを意味する。それを知った上でメディアはそのような煽りを行っているのだろうか。
 今回の潜水艦事故を機に、謝罪に対する日米の意識の違いと、それを無視して同一の基準を強いる日本のメディア体質について考えた。

作る会の教科書から考える日本の歴史観

(第4回 収録日2001年03月09日 1時間18分)

 「新しい歴史教科書を作る会」の歴史・公民の教科書が賛否両論を呼んでいる。作る会は、既存の歴史教科書は自虐的であると批判し、日本人であることにもっと誇りを持つべきだと主張する。それに対し宮台氏は、作る会の教科書では過去の失敗から学ぶ姿勢が消えてしまうと批判した。
 作る会に代表される、日本の歴史観を見直そうとする動きの背後には何があるのかを考えた。

経世会が政界から消えることは何を意味しているのか

(第5回 収録日2001年03月16日 1時間40分)

 本来9月に行われるはずだった総裁選の前倒しが決まり、次の総裁候補を用意できない経世会が危機的な状況に追い込まれている。
 森総理の後任を選ぶ今回の総裁選では、経世会からは野中務氏の出馬が取りざたされているが、野中氏では人気がある森派清和会の小泉純一郎氏に敗れる可能性があるため、経世会は意思を決めることができない。過去20年間に渡って日本の政治を牛耳ってきた経世会は小泉氏に対抗できる人材を探しているが、役者不足に悩んでいる。
 宮台氏は、日本の政局は人材に頼りすぎで、システムが見直されていない。人材に頼らないことで、これからの政治を見直すチャンスが生まれるかもしれないと指摘する。
 清和会の小泉氏が総理になれば、経世会の影響力が決定的に低下する可能性がある。これによって日本の政治は、田中角栄以来の利益誘導型政治から脱却することが出来るのか。経世会政治の次に代わるものは何かを考えた。

ハイビジョン事業失敗はテレビ危機の予兆なのか

(第6回 収録日2001年03月23日 1時間26分)

 NHKは、地上波、ラジオなどの電波を10チャンネルも持つ世界的にみても非常に珍しい巨大メディアだ。そのNHKが当初の構想から約30年間をかけ、NHKだけで290億円、さらにメーカーも合わせると8,000億円~1兆円とも言われる巨額の資金を投資したアナログハイビジョン事業の失敗が決定的となった。国民の多額の税金を無駄に使ったにも関わらず、未だに誰も責任を取る気配はない。
 そのNHKが、こともあろうにインターネットへ参入するという。これに対して民放のテレビ局が反発している。受信料で優位に立つNHKが、ネットに入ってくれば、民放が不利になるというのが彼らの言い分のようだ。しかし、そう反対する民放も、利権で守られた特殊な企業に違いない。
 神保氏は、テレビ局は自由にインターネットに参加出来るのに、インターネットメディアが地上波に参加出来ないのは不公平で、市場原理に反していると異を唱える。
 しかし、インターネットにたくさんのメディアが参加し、そこに公正な競争が生まれれば、メディアの質が上がり、既存のテレビはまた別の意味で、危機を迎える可能性もある。
 ハイビジョン事業の失敗が何を意味するかを考えた。

談合がメディアをダメにする

(第7回 収録日2001年04月16日 1時間16分)

 海南島付近の南シナ海上空で米中の軍用機が空中衝突した。世界中でこのニュースが騒がれている中、日本のメディアはイチローの初ヒットや野茂のノーヒットノーランを大々的に報道しても、この事件はほとんど報道しなかった。
また、諫早湾の水門の開閉をめぐり、メディアはこぞって海苔の養殖に被害がでると取り上げた。しかし、海苔の養殖には、とても強い酸を使用するため、実はずっと前から漁協内や有明海を守る人たちから問題視されているものだった。しかし、一旦海苔の養殖を被害者として報じてしまったメディアは、この事実を報じようとしなかった。
 神保氏は、メディアが恣意的に善者、悪者を作り上げ、ジャーナリズムの原則である中立・公平が守れていないと指摘する。
 ジャーナリズムの原則を失い、世界中から取り残されていく日本のメディアはどこへ向かうのか。また、ジャーナリズムの教育機関がない日本はどうやって新しいジャーナリストを育てるのか。記者クラブの談合方式によって最低限のアクセス権が確保されていない日本のメディアの現状を検証した。

総裁選は出来レースか

(第8回 収録日2001年04月23日 1時間13分)

 麻生太郎、橋本龍太郎、亀井静香、小泉純一郎の四人が立候補し、森総理の後継を選ぶ自民党総裁選の投票が24日に行われる。自民党総裁選は、実質は日本の首相を決める選挙だが、名目は自民党のトップを決める選挙に過ぎず、公職選挙法に拘束されないため、自由な報道が可能になる。そこで今回の選挙選では、ほぼ毎日のようにテレビ討論が行われ、何度も四人の候補者が一同にスタジオに会し討論する番組が放送されている。
 しかし、どうも今回の総裁選の報道では、結果が分かっているのに蓋を空けてみないと分からないかのようにメディアが選挙を面白く演出し、総裁選を盛り上げている面がありそうだ。
 権力を監視することがメディアの役割なのに対し、利権特権を多く持つ日本メディアは失うものが多すぎるため役割が果たせていないのではないか。
 総裁選に見る、メディアと権力の癒着を考えた。

小泉政権誕生とその展望

(第9回 収録日2001年04月27日 39分)

 2001年4月26日、世論の圧倒的な支持を背景に小泉内閣が誕生した。規制緩和、郵政民営化など構造改革を掲げる小泉内閣は日本をどう変えていくのか。
 神保、宮台両氏は政権の発足前から、小泉首相の高すぎる世論の支持に危機感を抱いていた。神保氏は小泉首相の政策にほとんど焦点が当たらない報道に危機感を覚えると言う。また宮台氏は多くの国民の支持を受けている小泉政権が、国民の不満のガス抜き効果を持っているため、本来考えなければならない事が棚あげされてしまう恐れがあると主張している。
 小泉政権誕生の持つ危険性を考えた。

外務省腐敗、個人情報保護法、いったいどこに問題があるのか

(第10回 収録日2001年05月11日 1時間8分)

 田中真紀子外相と外務省の軋轢が臨界点に達している。宮台氏は田中外相と外務省との対立が外務省の腐敗を明るみにしたとして、その面で田中外相の功績は大きいと指摘するが、その一方で、日本の外交が首相官邸主導になっていることの危険性も考えなければならない。
 後半は個人情報保護法案の問題点を掘り下げた。この法案はもともと行政機関が持っている情報の保護をチェックするところにあったはずなのだが、法案を見ると行政機関は「個人情報取扱事業者」の対象には含まれていない。いつの間にか民間だけが対象になっていたのだ。これで本当に個人情報の保護が果たされるのか。
 行政機関が「個人情報取扱事業者」から抜け落ちているこの法案は何をもたらすのか、メディアの報道姿勢と併せて考えた。