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放送期間が終了したマル激トーク・オン・ディマンドのバックナンバーを10回分ずつまとめたCD、DVD(パソコン再生専用)を販売しています。

vol.12(121~130回収録)

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政治を変えるために私たちに何ができるか

(第121回 収録日2003年7月1日 PART1:1時間2分 PART2:54分)
ゲスト:山口 二郎 北海道大学教授(政治学)

 内政的にも外交面でも、日本は多くの問題に直面している。しかし、当の政治家たちは、国益を無視した私利私欲の争いを繰り返し、その一方で、十分な議論もないままに重要法案や政策が次々と実行に移されている。また、野党も無党派層の受け皿となり得ていない。どうすればこの現状を打破できるか、山口教授とともに考えた。

小泉改革はどんな日本を作ろうとしているのか

(第122回 収録日2003年7月18日 PART1:1時間5分 PART2:55分)
ゲスト:山本 一太 参院議員(自民党)

 重大な難問に直面しながらも、日本の政治の現状は政局一色に染まっている。しかし、自民党の山本一太議員は、その水面下で日本の政治のグランドデザインを根幹から変える過激な変革が進んでいると断言する。そして、この秋の総裁選・総選挙で、その帰趨が問われることになるとも。他、長崎男児殺害事件、女子児童換金事件など。

道路公団民営化で何が変わるか

(第123回 収録日2003年7月25日 PART1:1時間11分 PART2:58分)
ゲスト:猪瀬 直樹氏(作家)

 日本道路公団の債務超過の隠蔽疑惑で、道路関係4公団民営化推進委員会が紛糾している。作家で同委員会の委員でもある猪瀬直樹氏をゲストに、道路利権の実態、特殊法人改革の必要性を考えた。 他、赤坂少女監禁事件続報、大量破壊兵器に関する情報源の自殺で苦境に立つBBCなど。

監視カメラの氾濫で市民が失うもの

(第124回 収録日2003年8月1日 1時間40分)

 監視カメラが解決の決め手となる事件が相次ぎ、その導入を推進する地域が増えているという。一般市民の間にも、これを歓迎する声が強い。しかし、プライバシー面で本当に問題はないか。監視に依存する社会のリスクと代償を考えた。他、日米地位協定論争など。

地方分権が日本を復活させる

(第125回 収録日2003年8月8日 PART1:1時間4分 PART2:50分)
ゲスト:片山 善博 鳥取県知事

 小泉政権の「三位一体」改革で、日本はどう変わるのか。改革派の旗手として知られる鳥取県の片山善博知事は、地方分権が実現すれば、より住民のニーズに合った制作が実現すると同時に、日本全体が競争力を回復する原動力にもなることを強調する。明治以来の国のあり方を根幹から変える改革の実現のカギは、どこにあるのかを考えた。他、議員ウォッチプロジェクト続報など。

なぜ靖国参拝が政治問題になるのか

(第126回 収録日2003年8月15日 PART1:49 分 PART2:1時間6分)

 首相が春の例大祭に参拝を済ませていることもあり、今年の8月15日は、靖国参拝は政治問題にはならなかった。しかし、国立慰霊施設の議論は放置され、メディアは参拝した閣僚の公私の区別のみを取りあげる茶番を繰り返している。昨今の靖国論争に欠けているものを考えた。他、北米大停電、米朝不可侵条約など。

運用体制の不備が住基ネットの落とし穴に

(第127回 収録日2003年8月22日 PART1:47分 PART2:52分)
ゲスト:山田 宏 東京・杉並区長

 概要 住基ネットが、25日から本格稼動する。システムの安全性に対する懸念が根強く残る一方で、実際に住基ネットを運用する自治体の受け入れ態勢の不備が指摘されている。住基ネット不参加を表明している東京・杉並区の山田宏区長を招き、住基ネットの利便性を危険性の折り合いをどこに見出すべきかを考えた。

自民党総裁選で問われるもの

(第128回 収録日2003年8月29日 PART1:46分 PART2:1時間13分)
ゲスト:角谷 浩一氏(政治ジャーナリスト)

 9月20日の自民党総裁選は、小泉再選の線で収束しつつある。しかし、この総裁選が問うものは、目先の構造改革にとどまらない。小泉政権が更に3年の任期を得れば、憲法改正が次の政治的争点になる可能性が高いからだ。政治ジャーナリストの角谷浩一氏とともに、秋の政局と小泉再選後の政治の動きを考えた。

ナショナリズムのゆくえ

(第129回 収録日2003年9月5日 PART1:1時間12分 PART2:1時間21分)
ゲスト:香山 リカ氏(精神科医) 山口 二郎氏(政治学者)

 靖国参拝にこだわり、有事法制やイラク特措法を立て続けに制定 した上に、憲法改正可能性まで公言してはばからない小泉政権が、依然として高い支持率を維持している。一方、個人レベルではW杯やその後 の9・11テロ、そして拉致問題などが、立て続けに日本人のナショナリズ ムを刺激する。 果たして日本には新しいナショナリズムのうねりが起きつつある のか。 プチ・ナショナリズムを世に問うた精神科医香山リカ氏と、閉塞状態 の日本に処方箋を提示できない政治の現状を憂う政治学者山口二郎 氏をゲストに、スペシャル番組として札幌からお送りする。

監視社会に突入する前に考えるべきこと

(第130回 収録日2003年9月12日 PART1:1時間11分 PART2:48分)
ゲスト:斉藤 貴男氏(ジャーナリスト)

 監視カメラが巷に氾濫している。驚いたことに、そのほとんどは警察と直結し、明確な使用制限すら設けられていないという。監視カメラの犯罪抑止力には一定の評価を置くとしても、その対価として我々は何を差し出しているのだろうか。一貫してプライバシー保護の重要性を訴えてきたジャーナリストの斉藤貴男氏とともに、利便性の飽くなき追求を続ける現代社会の落とし穴を考えてみた。

vol.11(111~120回収録)

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表現の自由を規制する社会的コストとは

(第111回 収録日2003年5月2日 PART1:1時間1分 PART2:1時間4分)

 白装束集団の取り締まりはどうあるべきか。わいせつ漫画の規制は正当化されるのか。地球温暖化がなぜ問題なのか。規制や環境破壊の「社会的コスト」を考えた。

日本の愛国心には数学が足りない?!

(第112回 収録日2003年5月9日 PART1:60分 PART2:1時間11分)
ゲスト:江川 達也氏(漫画家)

 日本で愛国と国粋が混同されるのは、日本語に論理的思考の機能が欠けているから。妄想と現実を区別する能力をつけるには、数学の勉強が必要と説く漫画家の江川達也さんをゲストに、愛国の形について考えてみた。

有事法制論議にみる未成熟な法治国家の現状

(第113回 収録日2003年5月16日 PART1:1時間9分 PART2:1時間9分)
ゲスト:枝野 幸男民主党政調会長 角谷 浩一氏(ジャーナリスト)

 有事関連法案が衆院を通過した。修正案の賛成に回った民主党に対しては、現実的な対応ができたとして積極的に評価する声が大きいが、一方で、国のあり方が問われる重要法案が政治決着されたことへの批判も根強い。有事法制はあれで本当によかったのか。民主党はチェック機能を果たせているのか。民主党のキーマン枝野幸男政調会長と大いに議論した。また、ジャーナリストの角谷浩一氏にその舞台裏を聞いた。

公的資金注入と責任問題

(第114回 収録日2003年5月23日 1時間43分)

 2兆円を超える税金が一銀行の救済に使われる。しかし、私たちは説明責任や経営責任の所在を明示されたか。公的資金注入に伴う責任のあり方を、アメリカの事例との比較の中で考えた。また、小泉首相の「自衛隊は実質的軍隊」発言の背景を探った。

りそな問題に出口はあるのか

(第115回 収録日2003年5月28日 1時間37分)
ゲスト:池尾 和人慶応大学教授(金融論)

 なぜ2兆円なのか。なぜ破綻でなく再生なのか。何を守るための税金投入なのか。これで問題の根本的な解決となるのか。慶応大学の池尾和人教授(金融論)とともに、「いいとこどり」と「お上まかせ」が横行するりそな問題への対応を糾す。

検察の裏金疑惑に見る日本指導層の病理

(第116回 収録日2003年6月6日 1時間49分)
ゲスト:三井 環氏(元大阪高検公安部長)

 概要 検察の裏金問題を内部告発している元検事の三井環氏が、調査活動費という名目で検察幹部が遊興費として流用している違法な裏金工作の実態や、三井氏に対して行なわれたさまざまな口封じ策をぶちまけた。それを受けて、検察を含む日本の指導層とりわけ上層部の堕落の意味を考えた。

イラク攻撃の総括せずに自衛隊を出して本当にいいのか

(第117回 収録日2003年6月13日 1時間56分)

 イラク特措法案が閣議決定された。米英の議会では、攻撃の大義とされた大量破壊兵器が見つからないことを受けて、武力攻撃の正当性が追求され始めている。しかし、日本では、野党の追及を首相が冗談でかわすなどという茶番がまかり通っている。イラク攻撃の総括もないまま、治安の悪化が伝えられるイラクに自衛隊員を送り込んで、本当に大丈夫なのか。

イラク支援法案と歯止めを失った自衛隊の海外派遣

(第118回 収録日2003年6月20日 PART1:1時間7分 PART2:50分)
ゲスト:前田 哲男 東京国際大学教授 (軍縮・安全保障論)

 来週から審議が始まるイラク支援法案では、カンボジアPKO以来拡大の一途を辿ってきた自衛隊の海外派遣に、遂に戦地での活動が加わる。日本の安全保障政策を長年見続けてきた前田哲男教授は、この法案が通れば、憲法の歯止めが完全に決壊することになると警鐘を鳴らす。日本の安全保障の建前と実態がここまで乖離してしまったのははぜかを、歴史的経緯の中から考えてみた。

それでも民主・自由は合流する

(第119回 収録日2003年6月27日 1時間29分)

 9月に自民党総裁選を控え、政治は俄然政局絡みの様相を呈してきた。巷では過去形で語られる民主・自由両党の合流問題だが、マル激は依然としてそれが現在の日本政治にとって最大のカギを握ると見る。なぜ両党は合流すべきなのか、また合流が実現した時、何が課題となるかを考えてみた。他、「マトリックス・リローデッド」など

ネタとベタの考現学

(第120回 収録日2003年7月4日 1時間23分)
ゲスト:宮崎 哲弥氏(評論家)

 宮台氏の朝日新聞への寄稿をめぐり、ネタとベタの区別が曖昧になっていることが明らかになった。希代の論客宮崎氏をゲストに、ネオコンからスーパーフリーイラクから北朝鮮まで、ネタとベタの両面から語ってみた。

vol.10(101~110回収録)

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なぜ政治は機能しないのか

(第101回 収録日2003年2月21日 PART1:1時間29分 PART2:1時間7分)
ゲスト:河村 たかし衆議院議員(民主党)

 なぜ、深刻な危機に瀕しながら、日本の政治は一向に機能しないのか。河村たかし衆院議員は、議員が本来の機能を果たせなくしている国会内の隠された諸制度の存在を指摘する。立法機会を奪われた議員たちは、官僚の用意した法案を追認する役割のみに貶められ、瑣末な利益の調整者として政治ごっこに現を抜かすことになってしまっているというのだ。政治が民主主義の主導権を取り戻すために何が必要かを、徹底的に議論してみた。

対イラク攻撃が正当化されない理由

(第102回 収録日2003年2月28日 1時間24分)
ゲスト:横田 洋三中央大学教授(国際機構論)

 来日したアメリカのパウエル国務長官は、新たな国連決議が無くとも対イラク攻撃を行う用意があることを示した。しかし、そもそもこの攻撃は国際法上正当化できるものなのだろうか。国連を無力化しかねないアメリカの単独行動主義が21世紀の国際社会に与える影響を考えた。

石油権益から見たイラク戦争

(第103回 収録日2003年3月7日 2時間3分)
ゲスト:柴田 明夫氏 (丸紅経済研究所主席研究員)

 イラクへの武力介入をめぐり、米英と仏露中が対立を深めているが、表面的には あくまでイラクの大量破壊兵器を問題にしながらも、裏では石油権益をめぐる熾 烈な綱引きが行われている。フセイン後の石油権益をめぐる各国の思惑がぶつかり合う中、日本はどのような戦略でこの事態に臨んでいるのだろうか。エネルギー戦略の視点から、イラク情勢を考えてみた。

日本は「空気」だけでいいのか

(第104回 収録日2003年3月14日 1時間50分)

 小泉首相は、アメリカが国連決議無しでイラク攻撃に踏み切った場合の日本の対応として、「その時の空気を見て決める」と言い放った。最近判決が相次いだロス疑惑やリクルート事件などでも、その時々の「空気」が支配的な役割を演じている。しかし、この「空気」に振り回される国民性は、歴史の教訓が蓄積されない上に、いざという時に歯止めがかからないという、大変な危険をはらんでいるのではないだろうか。

この戦争を私たちはどう考えるべきか

(第105回 収録日2003年3月21日 part1:1時間6分 PART2:1時間10分)

 どう考えても大義の無い戦争が始まった。それも、超大国による、圧倒的に軍事力が劣る相手への一方的な軍事行動だ。そして日本政府は、十分な説明もないまま、この戦争を全面的に支持した。一方メディアは、あたかもこれが「普通の戦争」であるかのように、報道合戦に繰り広げている。しかし、今こそこの戦争の歴史的な意味を正確に見極めたい。同じ過ちを繰り返さないためにも。

エコ・エコノミーとイラク戦争の関係

(第106回 収録日2003年3月28日 1時間51分)
ゲスト:レスター・ブラウン氏(環境学者)

 イラクで石油利権をめぐる戦争が続くのを横目に、今世界では新しい経済システムの萌芽が始まっている。環境的に持続可能な経済システム、略してエコ・エコノミーだ。化石燃料に依存し続ければ第2のイラク戦争は避けられないが、エコ・エコノミーへの脱却を図ることができれば、あの戦争が前時代の産物であることが見えてくる。環境学者のレスター・ブラウン氏とともに、目の前で起きているイラク戦争とエコ・エコノミーの関係について考えてみた。

イラク戦争の大義がますます見えなくなってきた

(第107回 収録日2003年4月4日 2時間1分)

 フセイン大統領の安否さえ不明な中で、アメリカ軍部隊のバグダットへの進軍が続いている。しかし、戦争の大義は見えてこない。むしろ劣化ウラン弾やクラスター爆弾などの非人道的兵器の多用から、アメリカの真意が透けて見える。大量破壊兵器廃棄という大義名分の上に、ブッシュ政権の私益が絡んだこの戦争の意味を、あらためて問い直してみた。他、イラク国営テレビに出演し解雇されたピーター・アーネット氏の発言を考える。

やっぱり危ない修正個人情報保護法

(第108回 収録日2003年4月11日 PART1:1時間4分 PART2:1時間5分)
ゲスト:梓澤 和幸弁護士

 修正個人情報保護法案は、メディアを直接の対象から外すことで、あたかも問題が解決したかのような喧伝がなされているが、言論統制法としての本質的な問題点は何ひとつ解決されていない。この法案がいかに自由な言論への脅威となり得るか、その危険性を改めて検証する。他、クラスター爆弾がなぜ問題なのか、など。

戦争報道の限界とイラク戦争の報道が残した課題

(第109回 収録日2003年4月18日 1時間50分)
ゲスト:武田 徹氏(ジャーナリスト・評論家)

 今回のイラク戦争報道では、600人の従軍記者がハイテク機器を駆使した結果、 洪水のような大量の情報が戦場から直接お茶の間に届いた。しかし、断片的情報の氾濫が、かえって戦争の本質を見えにくくしていると「戦争報道」の著者・武田徹氏は指摘する。個々の情報を吟味する間を与えない情報の氾濫の背後に垣間見える、アメリカ政府とメディアの意図を読み取る。

山拓愛人スキャンダルに見る日本人の倫理基準

(第110回 収録日2003年4月25日 PART1:54分 PART2:1時間15分)

 自民党の山崎幹事長の元愛人とされる女性が、記者会見を行ったが、それを報じたのは、ごく限られたメディアだけだった。いみじくも同じ週、個人情報保護法案が衆議院の委員会を通過したが、この法律が成立すると、愛人スキャンダル自体が法的に報道できなくなる可能性すらある。スキャンダルと報道と国民の知る権利について考えた。

vol.9(91~100回収録)

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出来レースの内部対立劇に惑わされるな

(第91回 収録日2002年12月6日 1時間21分)
ゲスト:マッド・アマノ氏(パロディスト)

 最近、権力内部の意見対立が目立つ。自民党、ブッシュ政権、そして今井委員長が辞任した民営化推進委員会にしても然り。しかし、内部論争が強調されることで、私たちはその政策や提案があたかも正規のチェックを受けていると錯覚していないだろうか。より劣悪な案を示唆することで、目の前の提案がいいものであるかのように見せる演出は、権力の常套手段だと、パロディストのマッド・アマノ氏は指摘する。
 長年パロディを通じて権力をチェックしてきたアマノ氏と、ガス抜きとしての権力側の出来レースについて考えてみた。

和歌山カレー事件判決にみる権力への警戒心の希薄化現象

(第92回 収録日2002年12月13日 1時間28分)

 和歌山カレー事件で下級審は死刑の判決を下した。しかし、動機も解明されないまま状況証拠のみに依拠した死刑判決には、多いに疑問が残る。過熱報道によって形成された圧倒的な世論のもとで、果たして司法が中立性を維持できるのか、公正な裁判が期待できるのかどうかを考えてみた。その他、政治ジャーナリスト角谷浩一氏による野田保守党党首離党騒動の真相など。

箍(たが)が外れた時代に私たちが考えるべきこと

(第93回 収録日2002年12月20日 1時間34分)

 日本でも海外でも、かつて最低限の使命感や責任感を持っていると思われていた政府や企業の指導者たちが、私利私欲のみに基づく行動に走っている。時代の箍(たが)が外れてしまったのだろうか。その原因を考えてみた。その他、ポスト・プセイン体制のあり方をめぐるブッシュ政権保守陣営内の亀裂・バッチを外した拉致被害者・韓国大統領選・下山事件など。

日本は行き着くところまで行くしかないのか

(第94回 収録日2002年12月27日 1時間28分)
ゲスト:森 達也氏(映画監督)

 これだけ多くの問題を抱えた日本が、一向に変われないでいるのは何故か。映画 「A」「A2」の監督として知られる森達也氏は、日本は行く着くところまで行 かないと変われないのではないかと言う。そして、また世界の国々に迷惑をかけ ることになるだろう、とも。このままでは後の世に格好の失敗事例を提供することになりそうな今の日本に、処方箋は無いのか。もう一つの失敗事例になりそうなアメリカとの関係を含めて考えてみた。

「民主なき愛国」と「愛国なき民主」不毛な選択からの脱却

(第95回 収録日2003年1月10日 1時間23分)

 民主なき愛国は国粋であり、愛国なき民主は衆愚に過ぎない。年初に当たり、通常「愛国」と訳される「パトリオット」を、その語源により忠実な愛郷と訳し直すことで、今年の日本の選択を模索してみた。

日本人の遺伝子に民主主義は不向きなのか

(第96回 収録日2003年1月17日 1時間32分)

 欧米の民族と比較して、日本人はセロトニンと呼ばれる自己主張をつかさどるホルモンが遺伝的に弱いため、同調圧力に極端に弱い民族であることが明らかになってきた。また、遺伝子構造が比較的似通った民族間の交配を繰り返すことにより、特定の特性ばかりが温存される偏った民族になっている可能性もある。遺伝学説を過大評価する社会学的な危険性を念頭に置きつつ、今日の日本の民主主義の現状を遺伝学的に考察してみた。

アメリカを説得するのは日本の仕事

(第97回 収録日2003年1月24日 1時間46分)

 イラク攻撃にこだわるアメリカが、国際社会から孤立の度合いを強めている。しかし、日本は依然として世界に向けてその立場を明らかにできていない。これまで常にアメリカを無条件で支持してきた日本だからこそ、今ここで日本が自制を呼びかければ、戦争は回避できる可能性が高くなる。今こそ日本の外交力が問われている。他、公正競争規約という名の既得権益など。

市民の情報ツールとしてのインターネット

(第98回 収録日2003年1月31日 1時間21分)

 ブロードバンドの普及で、資本や行政の制約を受けない市民による、より自由な情報の発信が可能になった。しかし、今そのブロードバンドのビジネスモデルが、大きな壁にぶつかっている。インターネットという市民社会が手にした新しいツールを、単なる「便利な道具」で終わらせないために、何ができるかを考えてもみた。他、全国の学生に向けた「議員ウォッチ・プロジェクト」の呼びかけなど。

パウエル演説とシャトル事故に見るアメリカ帝国凋落の兆し

(第99回 収録日2003年2月7日 1時間55分)

 パウエル米国務長官が提示した「イラク大量破壊兵器保有の証拠」は、全くお粗末な内容だった。元国連査察官のスコット・リッター氏は、「兵器保有の証拠には程遠い」とその内容を一蹴している。一方、スペースシャトル「コロンビア」の事故は、NASAという組織が如何に疲弊していたかを露にした。これを単なる大国の驕りの結果と見るべきか、帝国凋落の始まりと見るべきか、考えてみた。

「市場の番人」に聞く公正な市場実現の処方箋

(第100回 収録日2003年2月14日 1時間56分)
ゲスト:竹島 一彦氏(公正取引委員長)

 日本経済低迷の背景に、市場における公正競争の欠如がある。競争力の無い既得権益がのさばり、努力する者が報われない社会が活性化するはずがない。竹島公取委員長は、公取の機能を強化し談合などの不公正な商慣行と断固戦う意志を明確に示す。また、メディア市場に公正な競争原理が欠如しているとの認識のもと、再販価格制度も時間をかけて廃止していきたいとの意向を明らかにした。

vol.8(81~90回収録)

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世論から乖離するブッシュ政権

(第81回 収録日2002年09月27日 1時間34分)

 メディアが拉致問題を煽り続けたために、今度は政府が拉致問題に過敏な反応を示し始めている。相変わらず感情的な報道が続くが、そろそろ冷静になって中身の検証を始めなければ、会談の歴史的な意味も国際的な位置付けも、何も見えなくなってしまう。

不良債権問題へのリベラリスト的アプローチ

(第82回 収録日2002年10月04日 1時間13分)

 不良債権処理の動きが加速しているが、日本経済が復活するためには、新規参入障壁やフェアな競争を阻害しているさまざまな社会制度の抜本的な改革が不可欠となる。公的資金の投入を既得権益温存のツールとせず、自立的経済システム確立のきかっかけにしなければモラルハザードは避けられない。

身の回りのグローバル化を考える

(第83回 収録日2002年10月11日 1時間39分)

 経済や軍事面におけるアメリカへの一極集中は、世界のいたるところで国内産業の空洞化をもたらしている。日本も例外ではない。コーヒーからオーガニックフードまで、あらゆるところで押し寄せるグローバル化の波を検証した。また、議会がイラク攻撃を容認したアメリカ政治の内情を探った。

間違いだらけの経済政策

(第84回 収録日2002年10月18日 1時間41分)

 竹中平蔵氏に全権を委任する形で再スタートした第二次小泉内閣の経済政策は、不良債権処理を再優先課題とし、公的資金の投入に積極的な姿勢を見せている。しかし、多くの根本的問題を積み残したままの「切り捨て政策」の結果、日本はどうなるのか。金子勝慶大教授を交えて考える。他、感情的な拉致報道が続く一方で、北朝鮮が米に核開発を認めるなど、日本を取り残す形で動き始めた北朝鮮状況を検証する。

政治家の暗殺と改革への萎縮効果

(第85回 収録日2002年10月25日 1時間41分)

 特殊法人改革問題など既得権益追及の急先鋒だった石井紘基議員の刺殺事件と、事件の改革に対する萎縮効果を検証するとともに、日本経済が危機が瀕しながらもなお竹中プラン潰しに奔走する抵抗勢力の存在について考えてみた。また、イラク攻撃と拉致問題の狭間で揺れる日米朝の関係について国際大学の信田助教授に聞いた。

小泉政権は当事者能力を失ったのか

(第86回 収録日2002年11月01日 1時間59分)

 なぜ竹中プランは挫折したのか。なぜ石井議員刺殺の真相が明らかにならないのか。なぜ地方分権が進まないのか。なぜキム・ヘギョンの会見があのような形で放送されるのか。当事者能力を失った日本の現状を改めて考える。

それでも狼は来る

(第87回 収録日2002年11月08日 1時間53分)
ゲスト:金子 勝氏(慶応大学教授)

 繰り返し流布される危機説に、私たちは感覚が麻痺している感すらある。しかし、慶応大学の金子勝教授は、「それでも狼(危機)は必ず来る」と断言する。過去の失政の分析や責任の所在を明らかにすることなく、場当たり的な対応を繰り返してきた日本経済に、いよいよ限界がきている。経済を立て直し、無秩序化するグローバル化の波に抗するために今、何が求められているのか。金子教授とともに考えた。

掲載できない記事などあってはならない

(第88回 収録日2002年11月15日 1時間29分)

 曽我ひとみさんの家族へのインタビューを掲載した週刊金曜日が批判の矢面に立たされている。しかし、名誉を毀損するものや人命に関わる場合などごく例外的な場合を除き、報道すべきでない記事など存在しない。記事内容への批判は奨励されるべきことだが、掲載そのものへの批判は民主主義への挑戦である。他『ボーリング・フォー・コロンバイン』について

なぜ日本人は過去と向かい合えないのか

(第89回 収録日2002年11月22日 1時間37分)
ゲスト:角谷 浩一氏(政治ジャーナリスト)

 感情的な北朝鮮報道の影響が、在日朝鮮人に対する暴力や脅迫行為となって顕在化している。メディアがその問題をほとんど報じようとしないのはなぜか。日本人の差別意識について考えてみた。また、永田町コンフィデンシャルの角谷浩一氏に、対北朝鮮外交をめぐる永田町・外務省の迷走ぶりを聞いた。

誰が本当にテロを起こしているのか

(第90回 収録日2002年11月29日 1時間28分)
ゲスト:田中 宇氏(国際情勢解説者)

 現在の日本政治にみられる左派の凋落と右派の内部対立という図式は、世界的な 兆候でもあるようだ。前半は、国際情勢解説者の田中宇氏とともに、一連のテロと 米国内政治の内部対立の関係について徹底議論。「米やイスラエルがテロを意図 的に誘発していると」とする田中氏の陰謀説を掘り下げた。また後半は、永田町 コンフィデンシャルの角谷浩一氏に、民主党の崩壊で流動化し始めた政局と野党 連立の最新情報を聞いた。

vol.7(71~80回収録)

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住基ネット問題に見る日本の本当の危機

(第71回 収録日2002年07月19日 1時間31分)

 W杯でちょっと元気が出かかっていたのに、終わってみれば政治は前政権の国会答弁を無視して住基ネットの導入をごり押しし、経済では現実感のない景気底打ちが宣言される。基本的なアーキテクチャーを変えない限り、日本はこのまま坂道を転げ落ちるように堕ちていくだけなのか。今日のテーマは住基ネット、保身のためのナショナリズム、絶対評価と相対評価等々。

住基ネットのカギは公明党が握る

(第72回 収録日2002年07月22日 1時間27分)

 法律が未整備のまま見切り発車する住基ネットから脱落する自治体が相次いでいるが、そもそも住基ネットは法整備を条件に公明党が国会で賛成に回った結果実現した制度。公明党が決断すれば、住基ネットの実施にストップはかけられるはず。そこで今日は、公明党の政権参加とそれを容認する日本について議論してみた。

住基ネット、普天間移転計画のメディア責任を問う

(第73回 収録日2002年08月02日 1時間30分)

 施行直前になって住基住基と大騒ぎするのなら、メディアはなぜ1年以上前から決まっていることをここまで放置してきたのか。普天間についても、少女暴行事件直後にあれだけ大騒ぎしておきながら、計画内容が変わっていっても紙面や時間を割くことはなかった。政治は無能で行政は思考停止だが、確信犯のマスメディアはもっと悪い。

住基ネット続報

(第74回 収録日2002年08月09日 1時間32分)

 防衛庁の機密漏洩事件は、高度な防衛情報でさえ、関係者がその気にさえなれば、いくらでも情報の持ち出しが可能であることを露呈した。その前提に立ち、住基ネットの危険性を改めて考えてみた。その他、パス乳続報、中間集団主義、日本ハム問題、日航機事故17年目の再考など。

靖国参拝論争に対する愛国主義的考察

(第75回 収録日2002年08月16日 1時間33分)

 愛国と国粋とは本質的に異なる。真に国を愛する者は決して国益を無視した主張はしない。今の日本にとって、閣僚の靖国参拝にこだわることが果たして本当の意味で国益に資するかどうかを、改めて考えてみた。その他、「欧米報道機関の日本離れ傾向が進む」、「田中県政の評価」など。

続・愛国主義的考察

(第76回 収録日2001年03月23日 1時間34分)

 愛国主義を声高に謳う日本の今の政治家や学者は、文化大革命を髣髴とさせると葉氏は苦言を呈す。宮台氏は、その根底には、日本人のお祭り体質があると指摘し、国益の観点から、中国の新幹線問題やブッシュ政権のありかたを取り上げた。他、神保哲生によるヨハネスブルグ地球サミット開幕前の現地からの電話報告など。

相次ぐ企業不祥事の根源にあるもの

(第77回 収録日 2002年08月30日 1時間12分)

 相次ぐ企業の不祥事は、日本が戦後放置してきた総無責任体質が表面化したにすぎない。また、歴史の理解が不十分な政治家が大半を占める政界の現状は、国の進む方向を決めるビジョンの欠如を意味する。政治が機能するための条件とは何かを考える。他、神保哲生によるサミットレポートなど。

論理的思考を無くした日本人

(第78回 収録日2002年09月06日 1時間42分)
ゲスト:江川 達也氏(漫画家)

 明治時代には、国の行方を見据える理念があった。それが今日は欠如している。ゲストの江川氏は、論理的思考を身に付けることは、構造を理解する上で不可欠であり、自らの漫画創作にも共通するという。宮台氏は、歴史的理解が欠如した結果、理念のない手段だけが一人歩きしたと指摘する。日本がビジョンをもつためのヒントを歴史に探った。

環境開発サミットと同時テロ

(第79回 収録日2002年09月13日 1時間48分)

 環境・開発サミットでは日本政府は欧米NGOや途上国から強い批判を受けた。しかしその実態は日本では報道されない。その理由は何か。また、米のイラク攻撃の理由がテロから大量破壊兵器へと変わっている。なぜ今イラク攻撃にこだわるのか。他、脱記者クラブとNPOの税制優遇措置を宣言した民主党代表討論の模様。

日朝会談とイラク問題

(第80回 収録日2002年09月20日 1時間21分)

 歴史的な日朝会談では、ワイドショー化した報道によって拉致問題だけに焦点が当てられ、会談の歴史的な意味を理解することが困難になっていた。感情論に終始した日本のメディアの手法に警鐘を鳴らす。また、一国至上主義をひた走るアメリカに今何が起きているのか、この先どこに向かうのかを考えてみた。

vol.6(61~70回収録)

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マフィア勢力の排除なくして構造改革なし

(第61回 収録日2002年05月10日 1時間21分)

 構造改革が進まない最大の理由として、神保氏はメディアとマフィア勢力の2つをあげ、「マフィアが既得権益と結託して、入り口を見張っている。最初に手を出した者には厳しい制裁が下るため、誰も手を出さない。不良債権が減らない理由もそこにある」と指摘。これに対して宮台氏は、「ガラス張りにできないところには必ずマフィアが巣食う。しかし、今の日本はガラス張りにされると困る人ばかり。気が付いたら日本中が不良債権の一部になっている。マスコミの責任も重い」として、自らの立ち位置に対する客観的な評価の必要性を訴えた。

個人情報保護法は21世紀の市民社会への挑戦だ

(第62回 収録日2002年05月17日 1時間11分)

 個人情報保護法のマスコミ規制の側面が取りざたされているが、それは同法案の一面でしかない。個人情報保護法は、IT革命によってネットワークで結ばれた市民社会を支配し続けるために、統治権力にとっては不可欠なツール。権力が最も恐れるのは、世界中の市民がネットワークを通じて連帯すること。報道さえ除外されれば同法が無害になるなどと無邪気に考えないこと

捕鯨問題に見る、日本外交が過去の失敗から学んだ教訓とは

(第63回 収録日2002年05月24日 1時間42分)

 下関で開かれていたIWC総会では、日本は欧米の「理不尽」な主張を退け「堂々」と正論を展開したために両者の対立が解けず、何の合意も得ないまま閉幕したと報じられている。日本側のフレームから見るとこれは正しいが、別のフレームから見れば、 まったく違った状況が見えてくる。神保氏は、「問題はメディアが対立の両面を客観的に報道できていないために、一般の国民までが日本政府と同じ立場から状況を理解してしまっていること」と指摘。一方、宮台氏は「正論を振り回すだけでは外交には勝てない。戦前の日本が身をもって経験しているはず」と、日本の主張には理解を示しつつも、外交戦略の欠如に懸念を示した。

21世紀、日本はどんな国を目指すのか

(第64回 収録日2002年05月31日 1時間20分)

 巷はワールドカップ一色になっているが、フランスのジダンを筆頭に異なる出自の選手たちがどの国でも大活躍しているのに対し、日本チームは三都主以外は日本人一色になっている点が目を引く。瀋陽の総領事館侵入事件で取りざたされた日本の難民・亡命者政策は、ワールドカップのお祭り騒ぎに完全に忘れさられてしまった形だが、世界中の国々が日本に集まった今、21世紀の世界の中の日本のあり方を考えてみるのも悪くない。

何が日本の政治を動かしているのか

(第65回 収録日2002年06月07日 1時間23分)

 神保氏のピンチヒッターとして、政治ジャーナリストの角谷浩一氏が特別出演。永田町事情に精通した 角谷氏が、現在の防衛庁リスト問題や個人情報保護法などの背景にある政治状況を解説し、宮台氏と熱 い議論を交わした。また、角谷氏が担当する新番組『永田町コンフィデンシャル』が7月からスタート することも、同時に発表された。

W杯、日本は強くて当たり前

(第66回 収録日2002年06月14日 1時間23分)

 W杯の中には、グローバル化の勝ち組と負け組がいる。どの選手も生活の不安なくサッカーに専念でき、最新の競技場や練習設備もいくつも持つ日本の環境は、チュニジアやアルゼンチンなどから見れば垂涎の的。その日本がある程度強いのは当然と言えば当然。決勝ラウンド進出に盛り上がるのもいいけれど、空席問題で垣間見えたバイロム社とFIFAの不透明な関係など、カネの亡者となったメディアが伝えないことを、私たちはもう少し個々に考えてみてもいいのかも。

検察の真意はどこに

(第67回 収録日2002年06月21日 1時間16分)

 本丸と目される外務省疑惑ではなく、林業業者からの500万円の献金の見返りに口利きを行ったという容疑で鈴木宗男議員が逮捕された。国会会期中に許諾請求まで行い逮捕に踏み切った検察の真意はどこにあるのか。これは別件逮捕なのか。鈴木議員に対する議員辞職勧告決議の採決の場から退席した自民党のホープ河野太郎氏による電話出演を交えながら、鈴木氏逮捕と検察の真意を考える。

2ch裁判はネットワーク社会の根幹を揺るがす

(第68回 収録日2002年06月28日 1時間21分)

 匿名メディアの代表『2ちゃんねる』は、ネット社会の光と影。いかに光を摘まないようにしながら、影を最小化できるかが課題だったが、今週東京地裁は、匿名メディアの存続自体を困難にする判決を下してしまった。「統治権力が匿名メディアの脅威に気づき始めた今、いずれ匿名メディアは消えてなくなる方向」と匿名メディアの将来性に悲観的な宮台氏。「玉石混交の2ちゃんねるで情報を求める人が増えている理由は、既存のジャーナリズムが『玉』を提供しないからだ。」と既存メディア責任論を展開する神保氏。ネットワーク社会の根幹を揺るがす2ちゃんねる裁判の意味を考える。

報道機関の「謝礼」が意味するもの

(第69回 収録日2002年07月05日 1時間38分)

 今週はテレビ東京が犯罪グループに謝礼を渡していたことが問題となっているが、日本では報道機関が情報提供者に謝礼を支払うことが当然のように行われているのが現実だ。報道の中立性や公益性を考えると、ジャーナリズムがお金で情報を買っていることの問題は大きい。ジャーナリズムが本来どうあるべきかを、今改めてじっくりと考えてみた。

祭りとナショナリズムと2ちゃんねる判決

(第70回 収録日2002年07月21日 1時間28分)

 まずは、W杯で一見盛り上がったかに見えた愛国心が、実は愛国心でも何でもなかったことが、W杯後の盛り下がり方で明らかになったという話。日本人がなぜ愛国主義者になれないかを、その背景を探った。そして、再び2ちゃんねる判決。判決内容を改めて再検証した結果、結論は「判決は十分妥当なもの」となった。

vol.5(51~60回収録)

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内部告発のすすめ Part2-不正隠蔽は組織防衛にならない

(第51回 収録日2002年03月01日 1時間10分)
ゲスト:川田 悦子氏(衆議院議員)

 ゲストの川田悦子氏(衆議院議員)は、米・英両国に習い、内部告発者が人事的不利益を被らない法律の整備が日本でも必要と主張。薬害エイズ問題も内部告発者がいれば結果は違っていただろう。内部告発を労働者の権利と考えるべきだと話した。

道徳的理由からのメディア規制は危険だ

(第52回 収録日2002年03月07日 1時間33分)
ゲスト:山本 夜羽氏(漫画家)

 ゲストの山本夜羽氏(漫画家)は、漫画のキャラクターが服装を変えるだけで高 校生にも成人にも見えることを実演した上で、道徳的な理由からマンガ表現を規 制しようとしている「児童売春・児童ポルノ禁止法の見直し」や「青少年有害社 会環境対策基本法案」などメディア規制の動きへの懸念を示した。

鈴木宗男はただのスケープゴート。システムを変えない限り第2、第3のムネオが出る

(第53回 収録日2002年03月15日 1時間29分)
ゲスト:葉 千栄氏(東海大学助教授)

 ここ数週間ニュースのヘッドラインを賑わしてきた鈴木宗男氏が、遂に自民党からの離党を表明した。ゲストの葉千栄東海大助教授は、テレビ画面に映った鈴木氏の涙と白いハンカチの演出に惑わされてはならない。族議員と官僚の癒着は、システムの問題。システムを浄化しない限り、第二第三の鈴木宗男が出てくることは必至であるとして、これを鈴木氏個人の問題として終わらせてはいけないと話した。これに対して宮台真司氏は、ジアン・ウェン監督の「鬼子来了」(鬼がきた)を「ここ5年で一番いい映画」」と評した上で、「それに比べて日本の映画は人間ドラマのみで政治も人間ドラマとしてしか捉えず、メッセージがない。日本は単純すぎる」と鈴木問題を人間ドラマとして片付けてしまうにしてしまうメディアの傾向に警鐘を鳴らした。

人類は地球温暖化を乗り越えられるのか

(第54回 収録日2002年03月22日 1時間21分)

 地球温暖化と海面上昇の取材のために南太平洋の国ツバルから1ヶ月ぶりに帰国したビデオジャーナリスト・神保哲生と社会学者・宮台真司のレギュラー両氏の久々の顔合わせ。海面上昇で今にも海に沈みそうなツバルの実情をその目で見てきた神保氏は「開発と温暖化の問題は、南北間の権力闘争であると同時に世代間の権力闘争でもある」として、未来世代のために今痛みを受け入れる必要性を強調した。それに対し宮台氏は環境倫理の確立には、WE(自分たち)という概念をどこまで広げることができるかにかかっている」と語った。

劇場化したニュースに踊らされるな

(第55回 収録日2002年03月29日 1時間17分)

 相次ぐ政治スキャンダルは、ニュースを大量生産しなければならないメディア産業のルーティンの産物。メディアに踊らされ、単に商品としての情報を消費させられるのではなく、それぞれが「何か有効なメッセージか」を見分けることで、問題の本質を見極めなければならない。

メディア規制に抗するためにわれわれは今何をすべきなのか

(第56回 収録日2002年04月05日 1時間18分)

 メディア規制3点セット制定への動きが加速する中、当のメディアはと言えば、相も変らぬセンセー ショナルなスキャンダル報道に奔走するばかり。こんなことでメディア規制への 動きが跳ね返せるわけがない。そうした状況の中で、われわれは何を見据え、どう動くべきなのかを改めて考えてみた。

日本の牛乳はなぜまずいのか

(第57回 収録日2002年04月12日 1時間30分)

 日本人の多くは、超高温殺菌乳という変わった牛乳を飲まされている。日本ではなぜ国際標準とも言うべきパスチャライズド(低温殺菌)牛乳が普及しないのか。そして、なぜ私たちの多くが、そんな初歩的な事実さえ知らされていないのか。消費者の利益の犠牲の上に成り立つ業と官の癒着と、それを許す怠慢なメディア。日本病の典型がそこに見えてくる。

言葉のトリックに惑わされるな!

(第58回 収録日2002年04月19日 1時間38分)

 言葉によるコントロールについて両氏が熱い議論を展開。宮台氏は、言葉の背後にある論理よりも、言葉の言い回しそのものに安易に操作されてしまう日本人の体質が、近年官僚の私益を伸ばす目的で利用されていると指摘した。一方、神保氏は、政府が英語と日本語で翻訳を操作して本質を誤魔化している点や、政府の要請で狂牛病をBSEと無批判に呼ぶメディアの談合体質を批判し、ジャーナリズムの本来の役割は政府の意図をチェックすることにあると強調した。

個人情報保護法の真意を見逃すな!

(第59回 収録日2002年04月26日 1時間19分)

 個人情報保護法案の審議が国会で始まり、報道機関は一斉に反対の論陣を張っている。神保氏は同法案の問題点を指摘しつつも、メディアが社説以外の形でスタンスを取ることのリスクを指摘した上で、「公明党の修正案で報道が対象から外れた時、メディアはこの法案に反対する理由を失うが、この法案には他にも問題がたくさんある」と主張。宮台氏は、法案の本来のターゲットが報道ではなくインターネットなどのネットワークにある可能性を指摘した上で、メディアが自分のことに夢中になり、この問題に対する客観性を失っていると語った。

「足るを知ること」が日本改革のカギなり

(第60回 収録日2002年05月02日 1時間11分)
ゲスト:中村 敦夫(参院議員)

 お休みの宮台真司氏に代わってピンチヒッターで中村敦夫参院議員が登場。経済成長を目指さない国造りの必要性を強調し、「地球環境の限界を考えれば、これ以上の経済成長はできっこない」と語った。また、そのために自らが設立した新党「緑の会議」の目指すものを熱く語るとともに、地方政治から日本を変えていく意欲を明らかにした。  これに対し神保氏は、教育、医療、環境,介護など市民生活に直接関連した事柄は全て自治体が決定していることを指摘した上で、「スキャンダル続きの中央政界は当分は変わりそうにないが、地方政治が変われば日本は変わる。今後どれだけ多くの人が自治体の政治や選挙に関心を寄せられるようになるかがカギ」と語った。

vol.4(41~50回収録)

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アメリカは普通の国なのか

(第41回 収録日2001年12月14日 1時間13分)

 9・11のテロを首謀したことの証左とみられるオサマ・ビン・ラディンの映像がアメリカで報じられ、日本のメディアでも大きく取り上げられている。
 国防省は声紋の鑑定済みだとしているが、アメリカに都合のいい部分の映像だけが公表されている可能性も否定できない。ビデオの属性や一連の情報戦について、メディアリテラシーの観点から、アメリカの情報戦略を検証する。

道徳的な良し悪しは、政府が判断するべきでない

(第42回 収録日2001年12月21日 1時間12分)

 盗聴法や個人情報保護法といった、情報に関わる法整備が進んでいる。
 これらは新しい犯罪検挙手法に道を開くと言われているが、管理社会化を進める危険性が高いと宮台氏は指摘する。
 神保氏は商業的感情的搾取とも言える感情に訴えかける報道は、我々に思考停止をもたらすと危惧する。
 法と自由の両立可能性について考えた。

これがぼくらの「今年の重大ニュース」だ!

(第43回 収録日2001年12月28日 1時間27分)

 今年の本当の重大ニュースは、大手メディアが伝えているものとは違うんじゃないか。マル激独自の基準で今年の重大ニュースをとりあげた。

身を挺してまでも守るべき日本とは何なのか

(第44回 収録日2002年01月11日 1時間30分)

 有事法制と言うけれど、何から何を守るための法律なのかをはっきり言える人がどれぐらいいるのか。戦前は国体、つまり天皇制を守るために日本人は戦った。しかし、今その国体が無い中、何のために戦うのか。戦う理由もないのに、有事法制がなぜ必要なのか。守るべき日本とは何なのかをあらためて考えた。

なぜ日本病は治らないのか

(第45回 収録日2002年01月18日 1時間26分)

 年明け早々から、政治家の秘書などが公共事業で業者に口利きをし、談合や脱税をしていた疑惑が相次いで持ち上がった。
 しかし神保氏は政治家の秘書の口利きは日常的に行われていることで、「なぜ今突然それが大きな問題になっているのか」について、不信感を露わにする。同じく宮台氏も、「恣意的な摘発には政治的ニュアンスが必ずある」と、一連の立件の背後にある政治的思惑の存在を警戒する。
 指導者たちが、自身の私益のために平然と公益を損なう行為に出る「日本病」の処方箋を探った。

内部告発が日本を変える

(第46回 収録日2002年01月25日 1時間00分)

 告発者は組織への不満をぶちまけているだけかもしれないが、 社会が大きく変わるためには内部からの告発が不可欠だ。内部告発は日本人の感覚にはなじみにくい面もあるかもしれないが、民主主義の健全性の維持のために内部告発が重要である理由を考えた。

田中外相更迭に見る日本の官僚システムの根本的問題

(第47回 収録日2002年02月01日 1時間2分)

 前回に引き続き、日本の官僚システムが抱える問題に焦点を当てた。
 2002年1月29日、アフガニスタン復興支援国際会議へのNGO出席問題の混乱から、田中真紀子外相が更迭された。
 神保氏は、「田中氏は人気取りのため起用されたが、持ち前の馬力のために、本来期待されている以上のことをしようとした。当然外務省はそれを潰しにかかった。多勢に無勢の中、田中氏はサポートが必要だったが、首相はそれを与えなかった。首相は政権の人気取りのために田中氏をさんざ利用して、いざ邪魔になったらポイと捨てた」と言う。
 宮台氏は「田中氏は政治家の利権に手をつけようとして、官僚の後ろにいる族議員と対立した」とし、「人よりも族議員の意を汲む外務省のシステムの問題」と解説した。

政治も行政も、税金を上納金か何かと勘違いしているんじゃないか

(第48回 収録日2002年02月08日 1時間5分)

 政府から補助を受けているNGOは政府の言うことを聞くのが当たり前なのか。誰が、特定のNGOの活動が公益に資するか否かを判断すべきなのか。そして、そもそも税金とは誰のものなのか。鈴木宗男vsNGO論争の根幹がそこにある。

誰がメディアリテラシー教育を潰したのか

(第49回 収録日2002年02月15日 1時間5分)
ゲスト:中村 純子氏(川崎市立中野島中学校所属内地留学横浜国大大学院教育学研究科)

 横浜国大大学院でメディアリテラシーを研究する中村純子氏(中学教諭)は、戦後まもない国語の教科書にはメディアリテラシーが含まれていたのにいつの間にか消えてしまったことを指摘。何者かが、日本人のメディアリテラシーが高くなることを嫌い、意図的にそれをカリキュラムから抹消した可能性があると主張する。
 日本人のメディアリテラシーがあがると、誰が困るのか。メディアリテラシー消滅の謎を考えた。

NGOはどうあるべきか?

(第50回 収録日2002年02月22日 1時間25分)
ゲスト:ケン・ジョセフ氏(NGO代表)

 NGOピースウインズ・ジャパンが、アフガニスタン復興支援に関するNGO会議への参加を外務省によって阻止されるという事件が、あった。日本の外交政策に対して批判的であることを嫌った一部の有力政治家の介入によるものだという。
 今回はその背景にあるNGOと政府との関係に焦点を当てた。そもそもNGOとはどのような存在であるべきなのか。政府とはどのような関係にあることが望ましいのか。
 1989年サンフランシスコ大地震の際、日本から初めて民間の救援隊を出したNGO日本緊急援助隊代表ケン・ジョセフ氏とともに考えた。
 ジョセフ氏は政府から助成を受けるNGOをS(下請け)GOと表現する。そしてNGOとして活動する上でもっとも重要なことは、「N(非政府)」であることの誇り、そして燃える心だと、数々の活動例を紹介しながら訴える。
 宮台氏はその動機付けを支えるシステム作りが必要だと解説する。取材のため出張中の神保氏に代わって下村健一氏が司会を務めた。

vol.03(31~40回収録)

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同時多発テロはウェークアップコールか

(第31回 収録日2001年10月12日 1時間25分)

 同時多発テロから4日後の9月15日、アーミテージ国務副長官が柳井駐米大使に「Show the flag」と要請したとの報道があった。
 番組冒頭ではその件についてベーカー駐日米国大使が会見でのコメントしている映像を紹介。それについて神保氏は「これは旗幟を鮮明にせよという意味で、要するに支持を表明しろ」という意味に過ぎないとし、恣意的な翻訳により「実際に旗をあげて軍を出せ」のような意味があるかのような情報操作が行われていることを批判した。また、同時テロは、自分で自分の首を絞めようとしている人類へのウェークアップコールという側面もあるのではないかという見方を示した。
 宮台氏は「敵対動機を緩和しない限り、テロは防げない。防衛体制の強化ばかりを進めれば、近代社会が変質してしまう」と警告する。
 同時多発テロの持つ意味と近代社会への影響を考えた。

WTCは何の象徴だったのか

(第32回 収録日2001年10月12日 1時間9分)

 2001年10月7日、米軍によるアフガニスタンへの空爆が始まった。マル激でも数回にわたって考えてきた「なぜアメリカは憎まれるのか」と、あらためて考えた。
 テロの標的となったWTCは何の象徴だったのか。神保氏は、アメリカが推し進めてきたグローバライゼーションは結局、アメリカ国内の一部の既得権者の利害のためのものでしかなかったと指摘。
 宮台氏も、素朴なリベラリズムはもはや成り立たないと断定する。
 今後の世界のグランドデザインは見えるのか。

全頭検査で牛肉は安全になるのか?

(第33回 収録日2001年10月19日 1時間9分)

 2001年10月18日、すべての牛を対象とする狂牛病検査、いわゆる全頭検査が始まり、農水相と厚労相は牛肉の安全宣言を行なった。
 これについて神保氏は、日本の全頭検査は「川下」の対策でしかなく、感染源を解明する「川上」の対策がまだ不十分だと主張。特に飼料規制の抜け穴を埋めるまで、牛肉は安全とは言えないと述べた。
 宮台氏も、政府はそれを知りながら安全宣言をしているとして、農水省を批判した。
 後半では、テロ特措法と憲法、民主党のあり方、選挙制度にまで議論が及んだ。

ダム建設では国は栄えない

(第34回 収録日2001年10月26日 1時間27分)

 メディアが自衛隊法改正案を追いかけている間に、着々と進むダム建設。その裏側には、ダムを建設する以外に収入源がないという地方の現実がある。しかし、失った多くの自然や住民の生活は、その対価として支払うにはあまりに高い。そもそもなぜ、ダムに依存しなければ生きられないような状態になってしまったのか。なぜそれを放置していたのか。他に処方箋はないのか。
 ダム依存の国作りからの脱却方法を考えた。
 その他、選挙制度改革の正当性や、無責任なメディア報道などについても考えた。

日本人は納得しても動かない

(第35回 収録日2001年11月12日 1時間30分)

 ついにマル激の有料化が始まった。これでビデオニュース・ドットコムは、広告に依存ぜず、視聴者の方々に浅く広く支えていただきながら公共的な役割の果たし方を模索するニュース局としての道を正式に歩み始めることになる。
 その第一回目、前半は、テロとの戦争を大義に米英で次々ととられている情報規制の現状を考えた。なぜ民主主義を重んじているはずの米英両国が、こうも簡単に表現の自由という近代法の要諦を放棄してしまっているのか。
 後半は、村社会の日本における天皇という存在の合理性を議論した。

なぜ2ちゃんねるに人が集まるのか

(第36回 収録日2001年11月19日 1時間19分)
ゲスト:山本 一郎(投資家)

 月に300万人ものユーザーを持ち、文化として定着したと言われる2ちゃんねる。マル激トーク・オン・ディマンド36回目は、投資家でもあり管理人の西村ひろゆきとともに2ちゃんねるを運営している山本一郎氏をゲストに迎えた。
 議論する教育を受けていない日本人にとって、2ちゃんねるは議論する機会を与えている、と山本氏は言う。海外では多様なチャンネルから多様な情報を得ることが可能だが、日本にはそれが無い。そんなところも日本で2ちゃんねるが多くの人の支持を受けている理由かもしれないと山本氏は言う。
 山本氏とともに2チャンネル現象から何が見えるかを議論した。

ブロードバンドは終わったのか

(第37回 収録日2001年04月16日 1時間16分)
ゲスト:下村健一(市民メディアアドバイザー)

 マル激トーク・オン・ディマンド37回目は、ゲストに学生ラジオ「BSアカデミア」世話人の下村健一さんを招き、ビデオニュース・ドットコムが有料放送を開始したことの社会的意義を議論した。映像配信の長所や短所とは何なのか。ビデオニュース・ドットコムはどのような放送局を目指しているのか。インターネット時代のジャーナリズムとはどうあるべきかを、下村氏と議論した。

本当に言葉を失う前に

(第38回 収録日2001年11月23日 1時間24分)
ゲスト:森 達也(作家)

 マル激トーク・オン・ディマンド38回目は、ゲストに映画監督の森達也氏を迎え、言葉狩りなどが横行する昨今の言論状況を議論した。
 森氏は人々に考えることや想像することをやめて欲しくないとの思いを込めて、オウム真理教を真正面から取り扱った映画A、A2を制作したという。
 本来ならば、私たちには想像する力があり、だからこそ世界はより豊かだったはずなのだ。公正さ、客観性さとは何か。分かり合えないはずの人々の共生、融和に私たちは何を学ぶのかを考えた。

川辺川ダム問題に見る日本の課題

(第39回 収録日2001年11月30日 1時間17分)

 政府が1966年から熊本県で計画しているに川辺川ダムの建設について、地元の球磨川漁協は2001年11月28日、ダム建設への合意の条件となる漁業補償案の拒否を決定した。現地へ取材に行った神保氏は、ダムさえ作れば問題が解決するとのバラ色シナリオの欺瞞を、すでに地元の住民たちは気がついていることを紹介。しかし、かといってダムを受け入れなければ立ち行かない地方の厳しい経済状況があることも指摘した。宮台氏は長期的視野を持たずに目先の利益に群がる日本の現状を「沈みゆく船」に例える。公共事業に依存しない村作りはどうすれば可能になるかを考えた。

忘れ続ける国、日本

(第40回 収録日2001年12月07日 1時間20分)

 国連が小学生を対象に各国の学力調査を行った。その結果、日本は平均点は高いが、天才が育ちにくいという結果が出たという。この結果について、飛びぬけた能力を持つ人間が住みにくい今日の社会環境に原因があると宮台氏は指摘する。そんなところにも、優れた人材が海外へと逃げていく原因があるのかもしれない。
 また、神保氏は国民の模倣モデルとも言える皇室に鈍感でいることは、あらゆるものに対する鈍感へと繋がるのではないかと説く。
 忘却を良しとし、過去を忘れ続ける日本はどこへ向かうのか。GHQの日本民主化は日本人の牙を抜くことを目的としたものだったのだろうか。「近代化」の名のもとに、考えることを放棄し続ける日本の現状を考えた。