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放送期間が終了したマル激トーク・オン・ディマンドのバックナンバーを10回分ずつまとめたCD、DVD(パソコン再生専用)を販売しています。

vol.2(21~30回収録)

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スキャンダリズムの公益性

(第21回 収録日2001年07月27日 1時間41分)
ゲスト:岡留 安則氏(『噂の真相』編集長)

 森喜朗元首相の買春疑惑報道を巡り、雑誌『噂の真相』は森元首相に名誉毀損で提訴されている。岡留氏は、「公人のスキャンダルを報道する事は、投票した人の権利を守るといった重大な公益性がある」と語る。記者クラブ制度などにより大手メディアがタブーに踏み込めず、調査報道もほとんど出来ない中で、雑誌メディアの持つ役割について考えた。
 また、2日後に迫った参院選についても議論が白熱し、小泉人気や首相の靖国参拝についても考えた。

今世紀最初の参院選を振り返る

(第22回 収録日2001年08月03日 1時間17分)

 宮台氏は、今回の参院選から取り入れられた非拘束名簿式について、個人名を書いた票が大量に死票になることから違憲性の高いシステムだと指摘した。有権者が単なる好感度ではなく、政策によって候補者を選べるような環境になっていないと、この制度の論理的説得はできないと言う。
 神保氏は公明党の動員システム等のタブーに触れ、それを取り上げないメディアもバランスを欠いていると批判した。有権者が選ぶことのできない役人が、実質司法判断と同等の拘束力を持ってしまっていることなど、最高法規を巡る問題も扱った。

中国からみた靖国参拝問題

(第23回 収録日2001年08月10日 1時間24分)
ゲスト:葉 千栄氏(東海大学助教授)

 中国の元人気俳優で現在東海大学助教授の葉千栄氏をゲストに迎え、小泉首相の靖国参拝問題、日本人の歴史認識問題を考えた。
 葉氏は、たとえ中国、韓国からの圧力が無かったとしても、日本人は彼らと同じ戦争被害者側として靖国問題を考えるべきであると主張する。
 また宮台氏は、戦後のサンフランシスコ講和体制は、戦争の罪を戦犯に肩代わりさせることで日本人全体を免罪するという国際的な約束事に則ったものであり、靖国参拝で首相が戦犯に頭を下げることは、これを踏みにじり、結果的に国益を損なうことになるという。
 歴史見直し論や国粋主義は国益に資することになるのか?侵略か国難か、あるいは侵略か自衛かという問題は重要なのか?中国からの視点とともに考えた。
 その他、日本人のアイデンティティ、「市民」という概念などについて。

田中康夫のリーダー論

(第24回 収録日2001年08月17日 1時間20分)
ゲスト:田中 康夫氏(長野県知事)

 長野県知事である田中康夫氏は、脱・記者クラブ宣言を発表し、「表現道場」という名のプレスセンターを設置した。その「道場」では、氏名さえ名乗れば全ての表現者が利用可能である。他にも様々な県政改革に乗り出している田中氏は「構造改革がいちばん必要なのはマスメディアだ」と話す。
 小泉首相の靖国参拝前倒しに対するコメントや「脱ダム宣言」にみる田中氏のリーダー論とは。

「えひめ丸」報道からみるメディア問題

(第25回 収録日2001年08月24日 1時間14分)

 2001年2月10日に米原子力潜水艦に衝突され、沈没した「えひめ丸」の引き上げ準備が進んでいる。練習船であるはずの「えひめ丸」は、実はマグロ漁業を優先させるような船体構造になっており、これが乗組員の避難を難しくさせていた。宮台氏は、漁船の実習制度が人手不足を補うという側面は、公益の名を借りた私益の追求という意味において、KSD事件や調査捕鯨における利権問題とも共通すると指摘する。メディアによる情報を伝えるタイミングの操作、あるいは伝えるべきか・伝えないべきかの判断基準について、米大手メディアの倫理規定などを元に、日本メディアの現状と比較しながら考えた。その他、個人情報保護法案の問題点について。

内部告発が示すもの

(第26回 収録日2001年08月31日 1時間06分)

 先日行われた参議院選挙で、元近畿郵政局長の高祖憲治氏を応援した特定郵便局局長を含む幹部15人が公職選挙法違反で逮捕された。また、神奈川県警巡査部長の覚せい剤所持で逮捕される事件も起きた。
 
 宮台氏は裏で行われている不正行為を糺す方法として内部告発の重要性を強調した。ただ、内部告発によってこの社会が公正なルールの上に成り立っていない事実が明るみに出た時、若者はいくら努力しても成功することが出来ないと思ってしまう。そのような弊害も考えなければならない。努力をすればした分だけの利益が得られるような公正・透明な競争社会とは言えない今、権益に依存しない個人の力、つまり土台となるものが必要になってくる。
 
 では権益に負けない土台作りとはどうすればいいのか、二世政治家や女性政治家の確保の賛否やジャーナリズムの独立性に触れながら考えた。

日本経済のゆくえ

(第27回 収録日2001年09月07日 1時間24分)

 「国債発行・30兆円枠」という小泉首相の公約に、はやくも暗雲がたちこめてきた。ムディーズの日本格下げ見通し、5%を越えた失業率。日本をめぐる景気の話に不安は尽きない。
 宮台氏は、日本の不況は先行きが見えない底なし沼状態であるとし、早期にボトムを示すことが必要だと説く。また、自殺者増加の裏にある医師の既得権益の問題や、うつ病をはじめとするメンタルヘルスの体制が日本では不充分である問題も扱った。
 神保氏が沖縄の公共事業の実態を暴き、目先だけの利益が沖縄の財産である環境を破壊し、結果的には沖縄経済に悪影響を及ぼす恐れが出てきていると指摘した。

同時テロはなぜおきたのか-あえてこの時期に言っておきたいこと

(第28回 収録日2001年09月14日 1時間28分)

 2001年9月11日、アメリカで旅客機による同時多発テロが発生し、世界が震撼した。
 テロ自体は許せない非人道的暴力行為であることは言うまでもないが、なぜこのような事態にまで至ったかについては、冷静な検証と判断が必要だ。
 アメリカの対外政策に問題はなかったのか、途上国を搾取の対象としてしか見ず、貧困や国際格差を放置してきた先進国のあり方は正しかったのか。
 報復一辺倒に傾きそうな不穏な空気の中で、非難を覚悟の上で、あえて言うべきこと、考えておくべき事を考えてみた。

テロから一週間、日本は何を考えるべきか

(第29回 収録日2001年09月21日 1時間22分)

同時多発テロから10日経った9月21日、海上自衛隊に護衛され、米空母キティホークが横須賀港を出航した。神保氏は「何の理念もない、なし崩しの憲法拡大解釈は警戒すべき」と主張。宮台氏は「平時に何を考えておくべきだったか再検討すべき」と指摘する。テロ後の日本の対応や、テロの意味について考えた。

私たちはBSEから何を学ぶべきか

(第30回 収録日2001年09月28日 1時間21分)

 同時テロの余韻が強く残る中、今回は2週間前に日本で第一号が発生した狂牛病の問題を取り上げた。
 神保氏は、狂牛病がオイルショック下のイギリスで最初に発生した点に注目し、「資本主義における利益の最大化が根底にある」と指摘。「推定無罪が近代の原則だが、環境と人命に関しては放置するリスクが大きすぎるので線を引くべきだ」と、予防原則の必要性を主張する。
 これに対して宮台氏は「本来、近代とは政治システムの負荷が下がった社会だが、狂牛病問題への対処のように、高度な政治判断が求められることが多く出てきている。しかし、日本はそれに耐えうるシステムができていない」と説いた。

vol.1(11~20回収録)

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脱・記者クラブ宣言が意味するものとはなにか

(第11回 収録日2001年05月18日 1時間6分)

 2001年5月15日、長野県知事の田中康夫氏が「脱・記者クラブ宣言」を発した。この宣言に対する批判を大手メディアは発しているが、その批判は笑止千番な話がほとんどだと宮台氏は言う。
 記者クラブには、クラブ会員の既得権益を守る為に官報よろしく、記者会見の垂れ流しの報道を行ってしまう事や、その排他性、調査報道の阻害などの様々な問題がある。
 両氏はメディアの流動性が権力に対する最大のチェック機能となるというが、日本のメディアには人的流動性がない。パブリックが未熟な場合、所属する共同体と一体化してしまい、その利権を守る為に自らディバイドを構築してしまうからだ。
 その場合、逆説的だが権力側がメディアの権限を削ぎ、自由のために必要な枠組みを作ることが1つの解決策となる。今回の宣言もそれに当たるのだが、欧米などではありえない話であるという。
 そこまで日本の大手メディアの抱える問題は深刻なのか、考えた。

脱・記者クラブ宣言の波紋

(第12回 収録日2001年05月25日 1時間)

 記者クラブ宣言についての第二弾。「脱・記者クラブ宣言」の波紋が更に広がっている。大手メディアは、「記者クラブが権力監視には必要」との立場と取るが、その主張の正当性はどこにあるのか。
 記者クラブが廃止されれば、未熟な新興メディアが記者会見にも出入りするようになるため、一時的には初歩的な質問などが出て、記者会見の質が低下することもあるかもしれない。しかし、それはむしろこれまで記者クラブに頼った報道をしていたことのツケと考えるべき現象で、責任は新興メディア側にあるのではなく、それらをこれまで排除してきた大手メディア側にある。
 報道現場がより開かれたものとなれば、メディアも不正をしにくくなる。また、競争が激しくなり、長期的には権力のチェック機能も強まるはずだ。
 記者クラブが無くなると市民社会にはどのようなメリットとディメリットが発生するのか。長野の「脱・記者クラブ宣言」を機に、記者クラブ問題を根本から考えた。

目に見えない情報の恐さ

(第13回 収録日2001年06月01日 1時間6分)

 日本のメディアは、記者クラブ制度や再販制度などの特権的な優遇制度のおかげで、独占的な市場を作り上げることに成功した。これらの特権は本来はメディアが権力をチェックする能力をつける上で必要とされたからこそ認められていたはずのものだが、現実はメディアはこの特権の上にあぐらをかくばかりか、その特権を維持するためにメディアとしての自らの力を悪用するにまで至っている。
 メディアの堕落ぶりと、その影響について考えた。

問題のあることが問題にされない国

(第14回 収録日2001年06月08日 1時間25分)

 メディア問題の続編。なぜ日本のメディアは、重要な問題を問題とせずに、どうでもいいことを延々と報じるのか。
田中真紀子外相のちょっとした発言がメディアで大問題となる。そうかと思えば、池田小事件では、本来真剣に議論すべき精神障害者へのケアについては、ほとんど問題にならない。
 ニュースが表層的なネタに依存し、本当の問題と真剣に向き合うことを拒否している今日、メディアに対する風あたりが日に日に強くなっている。メディアへの不信感が高まれば、継続審議中の個人情報保護法案や青少年有害社会環境対策基本法案がメディア規制の条項を含んでいても、社会はむしろそれを歓迎する方向に流れる。国家権力側にメディア介入の格好の理由を与えてしまうのだ。
 マスメディアが機能しない今日、日本で重要な問題を問題として認識するために、われわれは何をしなければならないかを考えた。

菅直人の見る小泉現象

(第15回 収録日2001年06月15日 37分)
宮台氏の代打:菅 直人氏(衆議院議員)

 病欠の宮台氏に代わり民主党菅直人幹事長が代打で司会を務めた。
 小泉内閣の支持率は80%を超え、メルマガも大人気と、小泉内閣は絶頂を極めているかに見える。菅氏が国会で首相や外相を質問攻めにすると、抗議のメールが殺到した時期もあったという。
 一時は最も首相にしたい人物の称号を得ていた菅氏は、小泉内閣のこの人気ぶりをどう見ているのか。小泉首相に改革のお株を取られた形になっている民主党はどう対応するつもりなのか。
 小泉現象の背後にある日本政治の体質について議論した。

報道被害を生むものとは何か

(第16回 収録日2001年06月22日 1時間3分)
ゲスト:三浦 和義氏

 2001年6月に起きた附属池田小殺人事件を受け、メディアの感情的な報道は加熱している。メディアを相手取り約500件もの名誉棄損訴訟を起こしている三浦和義氏は、自身が報道被害者となった84年のロス疑惑報道の時から、メディアの体質は変わっていないという。
 近年訴訟によりメディアが負けることが増えているが、報道被害を受けた人の苦悩と比べれば大手メディアにとってのダメージは微々たる物だ。名誉棄損で負けたメディアを社会が必ずしも批判しない風潮も気になる。
 メディアに自浄能力は存在しないのか。報道被害者の走りとも言うべき三浦氏とともに考えた。

痛みの伴う改革とは

(第17回 収録日2001年06月30日 1時間06分)
ゲスト:宮崎 学氏

 小泉首相の支持率が80%に達した。この小泉人気をどう見るか。小泉内閣の唱える「痛みを伴う改革」とは何なのか。もっと痛みを甘受すべきだと言うが、実際には目に見えない形で日本社会は既に十分痛みを感じているのではないだろうか。
 一見すると、構造改革によって、より自由になっているかに見える日本社会だが、その自由の一方で、社会構造の変革は数々の不自由を生み出している。
 既得権益の保身のための自由化反対は許されないが、「お風呂のお湯と一緒に赤子を流してしまう」改革には注意が必要だ。
 正しい改革とは何かを宮崎学氏と共に考えた。

日本のメディアがどう伝えるか

(第18回 収録日2001年07月06日 1時間06分)

 靖国参拝に反対して暴漢に襲われ、自宅に盗聴器を仕掛けられ、失脚に追いやられた岐阜県御嵩町元町長柳川善郎氏の裁判の中で、警察が捜査の過程で盗聴器を使ってきた事実が明らかになった。しかしその裁判の傍聴席には報道陣がいたにもかかわらず、主要報道機関がその事実を全く報じなかった。その背景には何があるのか。
 また沖縄在留米兵による婦女暴行事件で、アメリカから容疑者の身柄が初めて日本に引き渡された。何故これまで容疑者の引き渡しを拒んできたアメリカは、今回身柄の引渡しに応じたのか。今なお日米地位協定があり続けるのは何故か。感情論でこれらの事件の真意を見えにくくさせているメディアの報じ方を考えた。

本当に国益に資することはなにか

(第19回 収録日2001年07月13日 1時間27分)

 7月29日の参院選が近づいている。しかし、小泉人気に後押しされた情緒的な選挙活動やタレント候補が目立ち、具体的で実効性を持った政策論はなかなか表に出ない。
 番組後半では教科書問題や靖国問題についても議論した。その中で宮台氏は、愛国主義には、精神的一体感を持った愛国心と、我々の生活のベースを守るための、すなわち国益を守るための愛国心の二つがあるのだが、日本ではこの二つが混同され、前者ばかりが強調されているという。しかも前者は感情的な「狭量な国粋主義」に陥りやすい。このような愛国心は本当に国益に資するのだろうか。真の国益とは何かを考えた。

世代間対立の問題と可能性

(第20回 収録日2001年07月20日 1時間19分)

 自分が生きている間さえ安泰であれば良いという考えの下で、既得権益を享受する年長者と、権力や決定権を持たない年少者との間で世代間の利害対立が生じている。年金問題、京都議定書、ミサイル防衛、小泉改革、アメリカ一辺倒の外交、捕鯨問題、教育、メディア問題などを、世代間対立の視点から考えた。
 その他、税金から支払われている政党助成金の使い道や、個人情報保護法により官僚の天下り先が拡大する問題など、日本人の納税者・消費者意識のリテラシーが問われる諸問題を論じた。

vol.0(1~10回収録)

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前代未聞のインターネット・トークショー始まる

(第1回 収録日2001年02月16日 1時間12分)

ジャーナリスト神保哲生氏と社会学者の宮台真司氏の二人が、旬なニュースを独自の視点で鋭く読み解く新しいタイプのトーク番組がインターネット放送上で始まった。
 記念すべき第一回目は、森総理退陣論の是非から今後の政局の流れを考えた。またマスメディアの機能不全を取り上げ、記者クラブ情報の垂れ流しに終始するマスメディアと公権力の結びつきの実態を考えた。
 また、電話出演した民主党の菅直人幹事長と、民主党の政権交代への道筋や日本の政治の向かうべき未来について語ってもらった。
 菅氏はこれからの政治のあり方について官僚や政治家に依存するのではなく、国民自らが政治をコントロールしていくことが重要だと説いた

自業自得のメディア規制

(第2回 収録日2001年02月23日 1時間13分)

 マル激トーク・オン・ディマンド第二回は、宮台氏が以前から精力的に反対活動をしている青少年社会環境対策基本法について考えた。 この法案はメディアの暴力表現やから青少年を守ることを目的としているが、暴力表現を規制しようとするあまりに、報道機関の表現の自由が脅かされる可能性がある。宮台氏は、メディアがあたかも少年犯罪が増えていると思わせるような過剰な報道をしたために規制の対象になったのだと述べた。また国会での議論が、メディアの暴力的な表現によって子供が暴力的になるという間違った前提のもとで議論が進められている状況にも警鐘を鳴らした。

謝罪の異文化摩擦

(第3回 収録日2001年03月02日 1時間17分)

 2001年、2月10日ハワイ沖で宇和島水産高校の実習船「えひめ丸」が米海軍の潜水艦と接触し、大勢の死者を出すという事故が起きた。目下、日本の世論の注目は「グリーンビル」艦長のワドル氏が謝罪するのかどうかに集まっている。なぜワドル艦長は謝罪をしないのか。
日本のマスコミは世論を煽り、ワドル船長の謝罪を要求しているが、アメリカで謝罪をすることは、すべての責任を負う意思を示すことを意味する。それを知った上でメディアはそのような煽りを行っているのだろうか。
 今回の潜水艦事故を機に、謝罪に対する日米の意識の違いと、それを無視して同一の基準を強いる日本のメディア体質について考えた。

作る会の教科書から考える日本の歴史観

(第4回 収録日2001年03月09日 1時間18分)

 「新しい歴史教科書を作る会」の歴史・公民の教科書が賛否両論を呼んでいる。作る会は、既存の歴史教科書は自虐的であると批判し、日本人であることにもっと誇りを持つべきだと主張する。それに対し宮台氏は、作る会の教科書では過去の失敗から学ぶ姿勢が消えてしまうと批判した。
 作る会に代表される、日本の歴史観を見直そうとする動きの背後には何があるのかを考えた。

経世会が政界から消えることは何を意味しているのか

(第5回 収録日2001年03月16日 1時間40分)

 本来9月に行われるはずだった総裁選の前倒しが決まり、次の総裁候補を用意できない経世会が危機的な状況に追い込まれている。
 森総理の後任を選ぶ今回の総裁選では、経世会からは野中務氏の出馬が取りざたされているが、野中氏では人気がある森派清和会の小泉純一郎氏に敗れる可能性があるため、経世会は意思を決めることができない。過去20年間に渡って日本の政治を牛耳ってきた経世会は小泉氏に対抗できる人材を探しているが、役者不足に悩んでいる。
 宮台氏は、日本の政局は人材に頼りすぎで、システムが見直されていない。人材に頼らないことで、これからの政治を見直すチャンスが生まれるかもしれないと指摘する。
 清和会の小泉氏が総理になれば、経世会の影響力が決定的に低下する可能性がある。これによって日本の政治は、田中角栄以来の利益誘導型政治から脱却することが出来るのか。経世会政治の次に代わるものは何かを考えた。

ハイビジョン事業失敗はテレビ危機の予兆なのか

(第6回 収録日2001年03月23日 1時間26分)

 NHKは、地上波、ラジオなどの電波を10チャンネルも持つ世界的にみても非常に珍しい巨大メディアだ。そのNHKが当初の構想から約30年間をかけ、NHKだけで290億円、さらにメーカーも合わせると8,000億円~1兆円とも言われる巨額の資金を投資したアナログハイビジョン事業の失敗が決定的となった。国民の多額の税金を無駄に使ったにも関わらず、未だに誰も責任を取る気配はない。
 そのNHKが、こともあろうにインターネットへ参入するという。これに対して民放のテレビ局が反発している。受信料で優位に立つNHKが、ネットに入ってくれば、民放が不利になるというのが彼らの言い分のようだ。しかし、そう反対する民放も、利権で守られた特殊な企業に違いない。
 神保氏は、テレビ局は自由にインターネットに参加出来るのに、インターネットメディアが地上波に参加出来ないのは不公平で、市場原理に反していると異を唱える。
 しかし、インターネットにたくさんのメディアが参加し、そこに公正な競争が生まれれば、メディアの質が上がり、既存のテレビはまた別の意味で、危機を迎える可能性もある。
 ハイビジョン事業の失敗が何を意味するかを考えた。

談合がメディアをダメにする

(第7回 収録日2001年04月16日 1時間16分)

 海南島付近の南シナ海上空で米中の軍用機が空中衝突した。世界中でこのニュースが騒がれている中、日本のメディアはイチローの初ヒットや野茂のノーヒットノーランを大々的に報道しても、この事件はほとんど報道しなかった。
また、諫早湾の水門の開閉をめぐり、メディアはこぞって海苔の養殖に被害がでると取り上げた。しかし、海苔の養殖には、とても強い酸を使用するため、実はずっと前から漁協内や有明海を守る人たちから問題視されているものだった。しかし、一旦海苔の養殖を被害者として報じてしまったメディアは、この事実を報じようとしなかった。
 神保氏は、メディアが恣意的に善者、悪者を作り上げ、ジャーナリズムの原則である中立・公平が守れていないと指摘する。
 ジャーナリズムの原則を失い、世界中から取り残されていく日本のメディアはどこへ向かうのか。また、ジャーナリズムの教育機関がない日本はどうやって新しいジャーナリストを育てるのか。記者クラブの談合方式によって最低限のアクセス権が確保されていない日本のメディアの現状を検証した。

総裁選は出来レースか

(第8回 収録日2001年04月23日 1時間13分)

 麻生太郎、橋本龍太郎、亀井静香、小泉純一郎の四人が立候補し、森総理の後継を選ぶ自民党総裁選の投票が24日に行われる。自民党総裁選は、実質は日本の首相を決める選挙だが、名目は自民党のトップを決める選挙に過ぎず、公職選挙法に拘束されないため、自由な報道が可能になる。そこで今回の選挙選では、ほぼ毎日のようにテレビ討論が行われ、何度も四人の候補者が一同にスタジオに会し討論する番組が放送されている。
 しかし、どうも今回の総裁選の報道では、結果が分かっているのに蓋を空けてみないと分からないかのようにメディアが選挙を面白く演出し、総裁選を盛り上げている面がありそうだ。
 権力を監視することがメディアの役割なのに対し、利権特権を多く持つ日本メディアは失うものが多すぎるため役割が果たせていないのではないか。
 総裁選に見る、メディアと権力の癒着を考えた。

小泉政権誕生とその展望

(第9回 収録日2001年04月27日 39分)

 2001年4月26日、世論の圧倒的な支持を背景に小泉内閣が誕生した。規制緩和、郵政民営化など構造改革を掲げる小泉内閣は日本をどう変えていくのか。
 神保、宮台両氏は政権の発足前から、小泉首相の高すぎる世論の支持に危機感を抱いていた。神保氏は小泉首相の政策にほとんど焦点が当たらない報道に危機感を覚えると言う。また宮台氏は多くの国民の支持を受けている小泉政権が、国民の不満のガス抜き効果を持っているため、本来考えなければならない事が棚あげされてしまう恐れがあると主張している。
 小泉政権誕生の持つ危険性を考えた。

外務省腐敗、個人情報保護法、いったいどこに問題があるのか

(第10回 収録日2001年05月11日 1時間8分)

 田中真紀子外相と外務省の軋轢が臨界点に達している。宮台氏は田中外相と外務省との対立が外務省の腐敗を明るみにしたとして、その面で田中外相の功績は大きいと指摘するが、その一方で、日本の外交が首相官邸主導になっていることの危険性も考えなければならない。
 後半は個人情報保護法案の問題点を掘り下げた。この法案はもともと行政機関が持っている情報の保護をチェックするところにあったはずなのだが、法案を見ると行政機関は「個人情報取扱事業者」の対象には含まれていない。いつの間にか民間だけが対象になっていたのだ。これで本当に個人情報の保護が果たされるのか。
 行政機関が「個人情報取扱事業者」から抜け落ちているこの法案は何をもたらすのか、メディアの報道姿勢と併せて考えた。